ドラマなどに登場する悪役の中には、典型的な「成り上がり」と言えるような人物がいて、その人は自分の地位や権力を守るために主人公たちをいじめるということがスタンダードな流れとしてあります。
それでは、この「成り上がり」とはどういう意味でしょうか。
また、「たたき上げ」とは、どう違うのでしょうか。
この記事では、「成り上がり」と「たたき上げ」の違いを分かりやすく説明していきます。
「成り上がり」とは?
「成り上がり」とは、文字どおり「成って上がった人」という意味で使われる言葉です。
「成る」とは元々は狂言の演目にあった話で、安いものを元手にしてそれがどんどん高いものに「成って」いくというわらしべ長者のようなストーリーから来ています。
「上がる」は普通に身分が上がるということなので、元々の意味としてはコツコツ行動して身分が上がっていくということを表すものでした。
「たたき上げ」とは?
「たたき上げ」とは、文字どおり、「叩いて上がっていく」という意味で使われる言葉で、通常は自分の得意なことを地道に続けていくことによって年月が経って多くの人に認められるようになるということを表す表現として使われています。
「成り上がり」と「たたき上げ」の違い
「成り上がり」と「たたき上げ」の違いを、分かりやすく解説します。
この2つは、低いところから上がっていくという部分では同じですが、どこに違いがあるのでしょうか。
この2つの違いを最も簡単に説明するなら、あまり自分の能力に頼っていないのが「成り上がり」であり、自分の能力のみで上がっていくのが「たたき上げ」ということになります。
したがって、多くの場合には「成り上がり」はネガティブで非難する時に使われるが、「たたき上げ」はポジティブな表現として認識されています。
「成り上がり」の例文
・『成り上がりの物語は波瀾万丈です』
・『豊臣秀吉が天下をとる物語は成り上がりの話として有名です』
「たたき上げ」の例文
・『あの人はもう30年も勤務している叩き上げの職人です』
・『警視庁の捜査一課長は、多くの場合はキャリアではないたたき上げの人物が採用されています』
まとめ
この記事では、「成り上がり」と「たたき上げ」の違いを、解説してきました。
序文でも述べたように、これらの言葉は私たちの身近にあります。
この機会にこれらの正しい使い方を勉強しておきましょう。