この記事では、「動向」と「傾向」の違いを分かりやすく説明していきます。
「動向」とは?
「動向」は「どうこう」と読み、物事や社会、経済などの大きな流れを指し示す言葉です。
「動き」+「向き」という成り立ちから分かるように、この先どのように動いていこうとしているのかを表しているともいえるでしょう。
例えば、「今後の動向が気になる」「世界経済の動向を調べてみよう」などのように使うことができます。
つまり、今後どのように変化していくのか、また大きな流れはどの方向に進もうとしているのかを意味する言葉が「動向」です。
「傾向」とは?
「傾向」は「けいこう」と読み、物事の変化や流れがどちらに傾いているのかを指し示す言葉です。
「傾き」+「向き」の成り立ちから分かるように、ある物事に変化の中に見て取れる大きな特徴や、甚だしく偏った変化の兆しなども「傾向」と表現することができます。
例えば、「健康志向がブームとなり野菜を中心とした食生活の傾向が見られる」「甘い物を好む傾向がある男性をスイーツ男子と呼ぶらしい」といった使い方ができます。
「動向」と「傾向」の違い
「動向」と「傾向」は、どちらも物事の変化や特徴を表す言葉ですが、ニュアンスに違いがあります。
例えば、ドラマや小説などで「容疑者の今後の動向を探る」「犯人は再び現場に戻って来る傾向がある」といったフレーズがあるように、「動向」は大きな流れや動きを表す際に用いられ、「傾向」は変化の特徴や偏りを表す際に用いられることがわかります。
どちらにも「向き」の文字が使われていますが、「向き」には「方向」「むこう」「むかい」「さきに」といった意味合いがあり、特に「向こう側」という意味合いにおいて「その先の動きや変化」といったニュアンスに繋がるわけです。
また、イメージで表すと、「動向」は川の水の流れやその動き、「傾向」はシーソーの傾きやその度合いとも表現できそうです。
まとめ
いかがでしたか。
「動向」と「傾向」は、社会の変化や経済の特徴を表す際によく使われている言葉です。
「動き」と「傾き」のイメージが掴めると、上手く使い分けることができるでしょう。