この記事では、「薫風の候」と「青葉の候」の違いを分かりやすく説明していきます。
「薫風の候」とは?
「薫風の候」は「くんぷうのこう」と読み、「風が薫る季節」となったことを伝える時候の挨拶です。
「〜の候」という表現は漢語調と呼ばれ、四季や気候の言葉を当てはめることで、その時の状況を伝えることができます。
「薫風」とは、春から夏にかけて吹く心地よい香りの風を指す言葉です。
この春から夏の「薫り」「香り」という表現がポイントで、実際にこの季節に咲き誇る花々の香りを指す場合もあり、新芽や新緑の爽やかな緑色の香りをイメージさせる場合もあるでしょう。
また、春から夏に向けての期待感や高揚感もニュアンスに含まれるかも知れません。
「薫風の候」の挨拶を受け取った側の感じ方によって、その意味合いは自由に変化するものです。
「青葉の候」とは?
「青葉の候」は「あおばのこう」と読み、新緑の季節となる春から初夏にかけての時候の挨拶です。
「青葉」は5月〜6月の頃、新芽や新緑の若葉が成長して、しっかりとした葉になったことを指す言葉です。
つまり、青々とよく茂った状況を表現したのが「青葉」というわけです。
実際の見た目や風景として、青葉の美しい状況を述べている意味合いもあり、春から新学期がスタートして、青葉の頃にはすっかり新しい環境にも慣れて、健やかに活動している様子をイメージさせる場合もあるでしょう。
時候の挨拶は、受け取る側の状況に配慮して言葉を選ぶことで、様々な風景やイメージを伝えることができます。
「薫風の候」と「青葉の候」の違い
「薫風の候」と「青葉の候」は、どちらも春から夏にかけての時候の挨拶で、漢語調の表現となりますが、ニュアンスに違いがあります。
文字通り、「風」と「葉」の情景を指しており、「風が薫る季節」と「葉が青々とする季節」のニュアンスがあります。
また、こういった時候の挨拶を受け取った側の状況によって、シーンや風景を自由に思い浮かべることで、受け取り方や感じ方は様々に変化するものです。
まとめ
いかがでしたか。
「薫風の候」と「青葉の候」は、どちらも春から夏の時期を伝える時候の挨拶ですが、ニュアンスに違いがあることがわかります。
「風薫る季節」と「青葉の季節」と言い換えても、とても素敵な言葉です。
ニュアンスの違いを理解して、うまく使いこなしてみたいものです。