この記事では、「苛酷」と「過酷」の違いを分かりやすく説明していきます。
「苛酷」とは?
苛酷とは、扱い方などが非常に厳しくて容赦ないさまをいいます。
きわめてむごいという意味があり、無慈悲であることを表しています。
苛酷の「苛」は「きびしい、むごい」という意味を持つ漢字で、「酷」も「ひどい、きびしい」という意味を持つ漢字です。
似た意味を持つ漢字を重ねることで、より強調されています。
「過酷」とは?
過酷とは、厳しすぎるさまやひどすぎるさまをいいます。
過酷の「過」は限度を超えるという意味で、度を越してひどいことを表しています。
過酷には、並外れてむごいといった意味があります。
「苛酷」と「過酷」の違い
苛酷も過酷も「かこく」と読みます。
どちらも扱い方などが非常に厳しくて容赦ないさまを表しています。
ただし、苛酷には無慈悲であるというニュアンスが含まれていて、過酷には無慈悲というニュアンスはありません。
過酷には、度を越してひどいという意味があります。
過酷と苛酷は意味に大きな差はないので、明確に使い分けることは難しいです。
よく使われているのは過酷の方で、苛酷を使うことはあまり多くありません。
「苛酷」の例文
・『借金の取り立ては非常に苛酷で心が追い詰められてしまった』
・『自然の中では苛酷な生存競争が繰り広げられている』
・『彼はこのような苛酷な環境から逃げ出すことを決意した』
「過酷」の例文
・『雪に閉ざされた山奥での生活は想像よりもはるかに過酷だった』
・『休憩がまったくとれない過酷な労働環境は改善しなければならない』
・『世界で最も過酷なレースと言われているがぜひ参加したいと思う』
まとめ
苛酷も過酷も「かこく」と読みます。
意味も似ていますが、苛酷には無慈悲であるというニュアンスが含まれます。
過酷には、度を越してひどいという意味があります。
使われることが多いのは過酷の方です。
