よく似た動作を表す言葉として「去る」と「離れる」があります。
この2つは具体的にどのような違いで使い分けられているのでしょうか。
この記事では、「去る」と「離れる」の違いを分かりやすく説明していきます。
「去る」とは?
「去る」とは、「ある場所からいなくなること」を意味する言葉です。
それまで存在していたものが移動するなどしていなくなる様子を表す言葉です。
ある場所から別の場所に移動することでいなくなる物理的な動きを表すほか、会社を辞めたり団体を抜けたりなど所属から外れていなくなることを表す意味でも使われる表現です。
状況によってニュアンスは異なりますが基本的には行ったきりで戻ってこない場合に使います。
「離れる」とは?
「離れる」とは、「距離を取ること」を意味する言葉です。
本来は2つの間に距離があり隔たれているさまを表す言葉ですが、 一般的には意図的に距離を取るように移動する動きを表します。
くっついていたものがくっついていない状態に変化する意味でも使われ、この場合は距離がほとんど開いていなくても密接していない状態になれば「離れる」に当たります。
空間の間が空いている物理的な意味合い以外にも時間の間が空いていたり地位や立場が大きく異なっていたりなどさまざまな遠さに対して用いられる表現です。
「去る」と「離れる」の違い
「去る」と「離れる」の違いを、分かりやすく解説します。
「去る」と「離れる」はどちらもあるところから距離をとって遠ざかる動作を表します。
「去る」はその場からいなくなることが大きな目的であり遠ざかったら帰ってきません。
「離れる」はくっついている状態を解消して距離を開けることが目的なのでそのままいなくならず、条件次第で元に戻る可能性を含みます。
距離を取る動作に決別のニュアンスを含むのが「去る」で、隔たりを作る動作そのものを表すのが「離れる」という違いで区別します。
「去る」の例文
・『その場を去る』
・『今年いっぱいで会社を去ることになった』
「離れる」の例文
・『危険物から離れる』
・『就職のため地元を離れる』
まとめ
「去る」と「離れる」は戻ってくる可能性の有無で区別します。
意味は似ていますがニュアンスは大きく違うのできちんと使い分けましょう。