この記事では、「思われます」と「考えられます」の違いを分かりやすく説明していきます。
「思われます」とは?
「思われます」は動詞の「思う」に助動詞の「れる」と丁寧語の「ます」を組み合わせた敬語です。
「思う」には、ある物事について考えを持つ、判断する、決心する、予想する、想像する、希望する、感じる、といった意味があります。
つまり、主観的な導きにより出される結論といった意味が強くなります。
例えば、「事故の原因はわき見運転だと思われます」の場合、運転手がわき見運転をしていたという証拠などはなく、単に状況から自分自身がそう思うことだけとなります。
「考えられます」とは?
「考えられます」は動詞の「考える」に助動詞の「れる」と丁寧語の「ます」を組み合わせた敬語です。
「考える」には、知識や経験などに基づいて筋道を立てて頭を働かせるといった意味があります。
つまり、客観的な根拠があったうえで使用することができる言葉になります。
例えば、「おそらく、感染症に感染したと考えられる」の場合、医師が患者の容態を確認し、その内容と自分自身が持つ知識や経験などに基づき判断した結果を意味します。
「思われます」と「考えられます」の違い
「思われます」と「考えられます」の違いを、分かりやすく解説します。
「思われます」と「考えられます」は、どちらも敬語として使用することができる言葉です。
そのうえで、「思われます」は主観的な意味合いが強く、「考えられます」は客観的な根拠があったうえでのことだという違いがあります。
「思われます」の例文
・『彼女がフラれた原因は、自分勝手なところがあるからだと思われます』
・『今回、失敗した原因は機器の故障にあると思われます』
「考えられます」の例文
・『失敗の原因は、電気系統のトラブルにあると考えられます』
・『今回発掘したものは、江戸時代初期のものだと考えられます』
まとめ
以上のように、主観的なのか。
客観的なのか。
といった違いに注意し使い分ける必要がある言葉になります。