この記事では、「是非曲直」と「理非曲直」の違いを分かりやすく説明していきます。
「是非曲直」とは?
是非曲直とは、「ぜひきょくちょく」と読みます。
物事の善悪や正しいこと、正しくないことを表している四字熟語です。
正しいことが「是」で、正しくないことが「非」、曲がっていることを「曲」、真っすぐなことを「直」の漢字で表しています。
是非曲直という言葉は、中国の漢時代に活躍した思想家である王充という人物が記した書物「論衡」に登場します。
その中で2つの議論を比べ、どちらも理にかなっていてどちらが良いとは言い切れないという場面で是非曲直が使われています。
「理非曲直」とは?
理非曲直は、「りひきょくちょく」と読みます。
道理にかなっていることや道理に合わないこと、正しいことと正しくないことを表す四字熟語です。
「理非」が道理にかなっていることや道理に合わないことを表しています。
また、曲直は真っすぐなことと曲がっていることを表しており、理非と曲直が組み合わさって1つの言葉になりました。
理非曲直の由来ははっきりしていません。
「是非曲直」と「理非曲直」の違い
是非曲直と理非曲直は意味が良く似ている四字熟語で、日常会話ではあまり使われることはありません。
スピーチなどで使われることはあります。
曲直はどちらにも使われていて、真っすぐなことと曲がっていることを表しています。
是非曲直の是非は正しいことと正しくないことを表しており、理非曲直の理非は道理にかなっていることと道理に合わないことをいいます。
道理にかなうとは物事の筋が通っていることで、正しいかどうかというニュアンスとは微妙に異なります。
ただし、道理にかなうには人として正しい道筋という意味もあるので、その場合には是非と理非は同じ意味です。
まとめ
物事の正しいことや間違っていることを表しているのが是非曲直で、道理にかなっていることや道理に合わないことを表しているのが理非曲直です。