この記事では、「朴訥」と「素朴」の違いを分かりやすく説明していきます。
「朴訥」とは?
「朴訥」は「ぼくとつ」と読みます。
意味は「飾り気がなく、口数が少ないこと」です。
人の性質が、見栄を張らずに素直で、余計なおしゃべりをせず物静かな様子を表します。
「朴訥」の言葉の使い方
「朴訥」は名詞・形容動詞として「朴訥だ・である」「朴訥な人」などと使われます。
「朴」は「飾り気がない」という意味、「訥」は「どもる」「口下手」という意味です。
中国の歴史書「論語」に記されている「剛毅木訥は仁に近し」という言葉が由来とされています。
「剛毅」は「意志が強く、簡単に諦めないこと」、「朴訥」は「質素で口数が少ない」という意味、「仁」は「儒教で説く最高の徳」という意味、全体で「意志が強く、見栄を張らず口数が少ないのは、人の徳の理想である」という意味になります。
「素朴」とは?
「素朴」は「そぼく」と読み、意味は以下の通りです。
1つ目は「自然のままに近く、あまり手の加えられていないこと」という意味です。
2つ目は「人の性質・言動などが、素直で飾り気がないこと」という意味です。
「素朴」の言葉の使い方
「素朴」は名詞・形容動詞として「素朴だ・である」「素朴な人柄」などと使われます。
「素」は「染めてない絹」から転じて「手を加えてない」「飾りけがない」という意味、「朴」は「飾り気がない」という意味、「素朴」で「ありのままで飾り気がないこと」になり、転じて「単純である」という意味でも使われています。
基本的に、人の性格だけではなく、ものの様子にも使われる言葉です。
「朴訥」と「素朴」の違い
「朴訥」は「飾り気がなく、口数が少ないこと」です。
「素朴」は「ありのままで飾り気がないこと」です。
まとめ
今回は「朴訥」と「素朴」について紹介しました。
それぞれの違いを理解して、正しく使える様にしておきましょう。