「希薄化」と「希釈化」の違いとは?意味や違いを分かりやすく解釈

「希薄化」と「希釈化」の違いとは?違い

「希薄化」「希釈化」はそれぞれどのような意味を持ち何が違うのでしょうか、この記事では、「希薄化」「希釈化」の違いを分かりやすく説明していきます。

「希薄化」とは?

「希薄化」とは、「濃度が薄くなること」を意味する言葉です。

液体や気体の中にある成分の割合のことを濃度といいます。

物質中における成分の割合が多いことを濃度が濃い、少ないことを濃度が薄いと表現します。

「希薄化」は濃度が元々の濃い状態から薄い状態へと変化することを表す言葉です。

物質に関して使う化学的な意味のほかにも存在感や人間関係など目に見えないものに対しても比喩的な意味で使います。


「希釈化」とは?

「希釈化」とは、「薄まること」を意味する言葉です。

溶液に水や他の溶媒を注ぎ足して成分の濃度を薄くすることを「希釈」といいます。

塩水に大量の水を注いで限りなく塩分が薄く真水に近い状態にするように、濃度が濃い状態に他のものを追加して薄くする変化を表す言葉が「希釈化」です。


「希薄化」と「希釈化」の違い

「希薄化」「希釈化」の違いを、分かりやすく解説します。

「希薄化」「希釈化」はどちらも濃度が濃い状態から薄い状態への変化を表します。

2つの違いは「意図的かどうか」です。

「希薄化」は濃度が薄くなる変化そのものを表します。

薄くしようと思って変化した場合だけでなく、自然に人気が下がって存在感が薄くなるなど特定の意図に基づかない変化に対しても用いられます。

「希釈化」は薄めようと思って薄まること、つまり誰かの意図に基づいて行われた変化を指す言葉です。

時代の変化で人間関係が薄くなるような誰かの意図に基づかない変化に対しては使いません。

「希薄化」「希釈化」は株式用語としても使われています。

株式においては「発行済み株式の増加により一株あたりの価値が下がること」「希薄化」もしくは「希釈化」といい、ほぼ同じ意味で使われています。

まとめ

「希薄化」「希釈化」は同じ意味で使われることもありますが本来の意味は異なります。

違いを意識して正しく使い分けてください。

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