「オムニバス」と「連作短編」はどのような基準で区別すればいいのでしょうか。
この記事では、「オムニバス」と「連作短編」の違いを分かりやすく説明していきます。
「オムニバス」とは?
「オムニバス」とは、「短い作品をまとめて一つの作品にした作品形式」のことです。
「オムニバス」は公共交通機関として利用されている「バス」の正式な呼び方と同じ言葉です。
言葉の意味としては「乗り合わせる」「ひとまとめ」など、複数がまとまって1つになることを表します。
一般的にオムニバスは映画や小説など物語の形式を指す意味で使われる言葉で、独立した短い作品をまとめて一つにする作品形式を表します。
作品同士に関連性はなく作者や監督が別の場合もあるなど完全に独立した作品の集合です。
「連作短編」とは?
「連作短編」とは、「物語的に連なりのある短編作品」のことです。
最初から最後まで一つの物語で完結する長い作品の形式を「長編」といい、長さが短い作品を「短編」といいます。
短編はそれぞれ独立した物語を描くこともあれば1人の主人公のさまざまな状況を描くなど作品同士が関連していることもあります。
物語的に連なりのある作品として作られる複数の短編を指す言葉が「連作短編」です。
「オムニバス」と「連作短編」の違い
「オムニバス」と「連作短編」の違いを、分かりやすく解説します。
「オムニバス」と「連作短編」の違いは「独立性」です。
どちらも複数の作品をまとめたものを指す言葉ですが、まとめられた作品同士になんの関係もなくそれぞれが独立して成立している作品を集める形式を「オムニバス」といい短い作品同時に関連があり連ねることで一つの作品として成立する形式を「連作短編」といいます。
別々の作品を集めてまとめる形式が「オムニバス」で、シリーズで製作されるお互いにつながりを持った短い作品の集まりが「連作短編」という基準で区別します。
「オムニバス」の例文
・『オムニバス形式の映画』
・『夏をテーマにしたオムニバス小説』
「連作短編」の例文
・『連作短編を執筆する』
・『連作短編の新作を待ち続けている』
まとめ
「オムニバス」と「連作短編」では物語の形式が大きく異なります。
はっきりと使い分けられている言葉なので意味を正確に理解しておきましょう。