損益計算書と並ぶ財務諸表分析の入り口となる貸借対照表。
この記事では、「財務諸表」と「貸借対照表」の違いを分かりやすく説明していきます。
「財務諸表」とは?
商業高校で学ぶ複式簿記においては「貸借対照表」と「損益計算書」が一般的だと言っていいでしょう。
大学の商学部や経営学部の講義で履修する財務諸表分析論においてはこれに「キャッシュフロー計算書」が加わったものを「財務三表」と呼び、「財務諸表」から企業の財務状況を分析する術を学ぶと言っていいでしょう。
また企業の決算において大手上場企業では金融商品取引法により決算書のなかでも「財務諸表」は作成が義務づけられています。
また「財務三表」以外にも「持分変動計算書」や「包括利益計算書」などが存在します。
「貸借対照表」とは?
商業高校における商業簿記、大学の商学部や経営学部での簿記論において、初めて学ぶ事になる「財務諸表」が「貸借対照表」並びに「損益計算書」だと言っていいでしょう。
一般的に授業・講義において「損益計算書」よりも先に学ぶことになるのが「貸借対照表」です。
簡単に言ってしまえば資産と負債の状況を推し量るものでバランスシートと呼ばれます。
具体的には資産=負債+純資産を示したものです。
「財務諸表」と「貸借対照表」の違い
「財務諸表」と「貸借対照表」の違いを、分かりやすく解説します。
「貸借対照表」は複式簿記における基礎中の基礎。
商業高校や大学の簿記論では取引の仕訳などを学んだうえで、転記して初めて作る事になるであろう「財務諸表」です。
いわゆる「財務三表」を「損益計算書」「キャッシュフロー計算書」とともに構成。
企業の資産と負債を知るうえでは欠かせない財務諸表であると言っていいでしょう。
まとめ
「貸借対照表」は「財務三表」を構成し、株式上場企業の決算では金融商品取引法において作成が義務づけられた書類に該当します。
また法人でなくとも「貸借対照表」は確定申告の際に青色申告特別控除を受けるために必要な書類です。
確かに「貸借対照表」は「財務諸表」の1つであり重要な存在ではありますが、売上から費用を引いた純利益は当然ながらわかりません。
それがゆえに「貸借対照表」は「財務諸表」の1つにしかすぎないとも言えるでしょう。