この記事では、「ノワール」と「ハードボイルド」の違いを分かりやすく説明していきます。
「ノワール」とは?
ノワールとは、犯罪者のようなアウトローを主人公とし暗黒街を題材とした文学のことをいいます。
ノワール文学やノワール小説といわれています。
フランス語の「roman noir」が語源で、「noir」には「黒」とか「暗黒」といった意味があります。
日本では昔、暗黒小説といわれていました。
現在はノワールと呼ばれることが多いです。
「ハードボイルド」とは?
ハードボイルドとはノワールの1つの形態で、感傷を排除して事実を簡潔かつ客観的にに描いていくものです。
1920年代にアメリカで1つのジャンルとして確立されました。
語源は英語の「hardboiled」で、固ゆで卵のように固く茹でられた状態を表す言葉です。
感情に流されず冷酷非情であったり、妥協することのないタフな性格などを表すようになりました。
ハードボイルドはミステリーのジャンルとして知られており、ドラマ化や映画化された作品も多数あります。
「ノワール」と「ハードボイルド」の違い
ノワールは犯罪者や暗黒街を描いた小説で、ハードボイルドもその中の1つになります。
ハードボイルドには、冷酷無比で感情に流されることのないキャラクターが登場します。
ノワールとハードボイルドは境界が曖昧で、明確に区別することはできません。
日本でも広く知られているのはハードボイルドで、ハードボイルド作家として有名な人物にはレイモンド・チャンドラーがいます。
フィリップ・マーロウという探偵が登場します。
ドラマや映画など映像化された作品の場合、ノワールと呼ぶことが多いようです。
まとめ
ハードボイルはノワールの一種です。
はっきりと区別されてはおらず、その境界は曖昧です。
小説ではハードボイルドと呼ぶことが多く、ドラマや映画などの映像作品ではノワールと呼ぶことが多いです。