この記事では、「ご理解賜りますよう」と「ご理解いただきますよう」の違いを分かりやすく説明していきます。
「ご理解賜りますよう」とは?
社長や部長といった目上の人に対し、尊敬の念を込めて謙虚な言葉で事態を受け入れてほしいと伝えるのが「ご理解賜りますよう」【ごりかいたまわりますよう】です。
丁重に許しを請う気持ちを伝えたい場面で使えば、目上の人にも失礼なく内容を理解してもらえます。
元々は接頭語である「ご」に、謙譲語の「賜る」を掛け合わせた言葉であり、問題が起きたことを謝罪するために使う言葉です。
「ご理解いただきますよう」とは?
問題が起きたとき、客や取引先へ丁寧な言葉で文句を言わず受け入れて欲しいとき使う言葉が「ご理解いただきますよう」【ごりかいいただきますよう】です。
経費が嵩み、これ以上店を営業するのは困難であるため閉店する旨を伝えたり、災害で停電しているため思うように対応できない役所側が文章で伝えて理解するよう謝罪を含めて告知します。
「いただき」は謙譲語であり、「よう」をつけて言葉を和らげて相手へ理解してほしい気持ちを伝えるのです。
「ご理解賜りますよう」と「ご理解いただきますよう」の違い
「ご理解賜りますよう」と「ご理解いただきますよう」の違いを、分かりやすく解説します。
問題が起きたので、対処するため理解してほしいと思う気持ちを丁寧な敬語で人へ伝えるのが「ご理解賜りますよう」です。
「ご理解いただきますよう」よりもかなり丁寧な言い方になり、相手を気遣い、納得してもらえるように伝えます。
もう一方の「ご理解いただきますよう」は交通の事情で材料が届かないため商品が作れない問題により、営業時間が変わると客が動揺しないように伝える言葉です。
また、工事するため騒音が出るといった現場では事前に住民へ許しを請い、必要な作業であるため協力して欲しいと納得させます。
「ご理解賜りますよう」の例文
・『点検のため施設は使用できません。何卒ご理解賜りますようお願い致します』
・『紛争のため原材料が高騰しております。ご理解賜りますようお願い申し上げます』
「ご理解いただきますよう」の例文
・『今月末で受付を終了します。ご理解いただきますようお願い申し上げます』
・『電柱を交換するため電気が使えません。ご理解いただきますようお願い致します』
まとめ
相手に対して謙虚な態度を伝えて、理解してもらえるよう丁寧に伝えられる2つの言葉の意味は同じですが、より丁寧に伝えるときは「賜り」を付けるといいでしょう。