この記事では、「聞こえる」と「聴こえる」の意味や違いを分かりやすく説明していきます。
「聞こえる」とは?
物音が耳に入ってくることを「聞こえる」【きこえる】といいます。
人の足音や話し声、料理する音など日常生活を送るうえで耳に入るものに焦点を当てた言葉なのです。
目の前に道路がある家に住んでいた場合、バスの走る音が日常的に「聞こえる」といい、自分では防ぎようがない音を表します。
他にも、「嘘に聞こえる」といえば人が話す言葉がどうも信用できないと思う気持ちを表すのです。
「聴こえる」とは?
音楽や楽器の演奏を耳にして、感情を揺さぶられる状態になるとき「聴こえる」【きこえる】といいます。
思わず心が躍り出すほどノリが良い音楽が一階のダンス教室から「聴こえる」といったように、自分が楽器を弾いたというよりも、人が演奏する音が耳に入ってくるといった状況を指すのです。
また、家の外から部屋の中にいるとき「鳥のさえずりが聴こえる」となれば、自然に日常生活で入り込む音や鳴き声が耳に入り込んで癒されたり、落ち着くといった心理になる状態のとき使うわけです。
「聞こえる」と「聴こえる」の違い
「聞こえる」と「聴こえる」の違いを、分かりやすく解説します。
人の話し声や掃除機を動かす音など、生き物が出す日常的な音が耳に入るとき「聞こえる」と言います。
心が休まるというよりも、感情を酷く動かされない音に対して使う言葉です。
もう一方の「聴こえる」は感情が動かされる気持ちになる優しい鳴き声や、穏やかな気分になるとき使います。
「遠くの方から演奏する音が聴こえる」というように、人の気持ちに訴えかけて自然に入り込んでくるところに違いがあるわけです。
「聞こえる」の例文
・『店で食べていると厨房から食材を切る音が聞こえてきた』
・『嘘のように聞こえるので、彼女を誰も相手にしなかった』
「聴こえる」の例文
・『隣の部屋から祖母の楽しそうな笑い声が聴こえる』
・『美しい鳥の鳴き声が聴こえる部屋を選んで本当に良かった』
まとめ
同じ読み方する言葉を2つ取り上げましたが、どういった場面で使うか自分なりに使い分けて、うまくどのような状況であるかうまく伝えてみましょう。