フランスでは幼子でも知る一般常識ゆえに省略された?この記事では、「ガレット」と「ガレットブルトンヌ」の違いを分かりやすく説明していきます。
「ガレット」とは?
かつて日本では一般的にそば粉を使ったクレープとしての認識している人が大多数を占めるのは間違いありません。
実際にハムや目玉焼きを乗せた食事として提供され、クレープとしばしば比較される事が多いと思われます。
しかし実際にはガレットは“丸いもの”の総称で「ガレット・デ・ロア」などは菓子の分類。
元々は13世紀のフランスのブルゴーニュで成立した800年以上の歴史を持つ料理です。
「ガレットブルトンヌ」とは?
ワインと塩の一大産地として有名なフランスのブルゴーニュ地方をブルトンヌは意味する言葉です。
それ故に直訳はブルゴーニュの丸い物を指しますが、実のところは近年日本でも有名なブルゴーニュ風の厚焼きケーキだと言っていいでしょう。
英国からアングロサクソン人に追われて移住したケルト人由来のショートブレッドが伝わって変化。
フランスの菓子にはカトルカールなど粉とバターが同量使われるものが多いですが、このブルトンヌも同様です。
「ガレット」と「ガレットブルトンヌ」の違い
「ガレット」と「ガレットブルトンヌ」の違いを、分かりやすく解説します。
後者はブルトンヌとブルゴーニュ風の言葉が付けられているもの、そもそもガレット自体がブルゴーニュの郷土料理になります。
日本では「ガレット」=そば粉のクレープ「ガレットブルトンヌ」=フランス風ケーキだと認識されていますが、元々フランスでは両者共通の意味合いを持っていました。
13世紀にガレットが生まれて以降、歴史のなかで派生型が誕生。
いわゆる菓子の名称として認識される事になったのが「ガレットブルトンヌ」だと言えるでしょう。
まとめ
基本的に日本では「ガレット」はそば粉のクレープ、「ガレットブルトンヌ」はブルゴーニュ風のケーキとして認識されています。
一方でフランスでは両者ともに共通の意味合いを持つと言っていいでしょう。
元々「ガレット」はフランスのブルゴーニュ地方で生まれた郷土料理です。
そのため「ガレットブルトンヌ」も同意義語として使われていました。
「ガレットブルトンヌ」がそば粉の代替として小麦粉を使用。
ブルゴーニュからフランス全土に広まっていったのはあまりに有名。
フランスでは800年以上の歴史を持ち、ブルゴーニュ発祥なのは幼子でも知る一般常識。
このためブルトンヌが外れて「ガレット」の呼称で簡略化される様になったと言っていいでしょう。
その後「ガレット」の調理、料理名を差別化する意味合いでブルゴーニュ地方の郷土料理の焼き菓子に「ガレットブルトンヌ」が使われる様になりました。