この記事では、「伊万里焼」と「有田焼」の相違点を分かりやすい形で解説していきます。
「伊万里焼」とは?
伊万里焼は、いまりやきと読むのが正解な言葉です。
漢字で書かれたこの言葉を見れば理解出来る事でしょうが、佐賀県西部の市という意味を持つ伊万里の漢字に、やきものといった意味を有する焼の漢字を付け足す事で成立した言葉となっています。
故に伊万里焼は、佐賀県伊万里市で製造されている焼き物を表す言葉です。
もっともかつては、有田地方で生産された焼き物の内、伊万里港から出荷されていた物を伊万里焼と呼んでいました。
「有田焼」とは?
有田焼とは、ありたやきと読むべき言葉です。
漢字で記されたこの言葉を目にすれば一目瞭然な事ですが、佐賀県の有田町という意味の有田の漢字に、やくとか物を火の中に入れる等の意味がある焼の漢字を組み合わせる事で完成した言葉となっています。
以上の事から有田焼は、佐賀県の有田町で生産されている磁器を示すのです。
「伊万里焼」と「有田焼」の違い
伊万里焼と有田焼の漢字表記を見比べてみると、伊万里と有田という漢字の違いが直ぐに目に付きます。
所がどちらの言葉も最後は焼の漢字である上に、佐賀県内で生産されている磁器を表現する言葉という共通点も見られるのです。
とはいえ伊万里焼は、佐賀県の伊万里市で作っている磁器を表す言葉となっています。
もう一方の有田焼は、佐賀県の有田町で製造されている磁器を示すのです。
ただし以前は、有田地方で生産されていた磁器の中で、伊万里港から積み出される磁器の事を伊万里焼と呼んでいた時代もあり、有田焼と同一の物でした。
まとめ
2つの言葉には焼という共通の漢字があり、共に佐賀県で生産されている磁器を指し示す言葉同士です。
ですが文字通りこの2つには違いを見出す事が可能であり、伊万里焼は佐賀県伊万里市で生産されている焼き物に対して利用される言葉となっています。
対する有田焼は、佐賀県有田町で生産される磁器に対して用いるべき言葉です。
そんな中で注意が必要なのは、かつては有田地方で生産されていた磁器の中で、伊万里港から出荷されていた磁器を、伊万里焼と呼んでいた事だったりします。