「浮世絵」と「浮世草子」はどちらも江戸時代に花開いた文化ですがそれぞれどのようなものなのでしょうか。
今回は、「浮世絵」と「浮世草子」の違いを解説します。
「浮世絵」とは?
「浮世絵」とは、「江戸時代に流行した庶民の文化や生活を描いた風俗画」です。
「浮世絵」の使い方
戦乱の時代が終わり太平のよう迎えたけど時代になると庶民の暮らしが安定し大衆文化が花開きます。
「浮世絵」は江戸時代に誕生した大衆文化の一つです。
江戸時代まで絵といえば貴族や武士など上流階級の文化であり限られた人々触れられませんでしたが、江戸時代に入り文化の中心が庶民階級に変わると新しい技術や題材を取り入れた庶民絵画が誕生します。
そのようにして誕生した江戸時代の庶民絵画の一つが「浮世絵」です。
風景画や人物画などに加え街の賑わいや芝居の様子など取り上げた江戸時代の風俗を描いた絵画全般を「浮世絵」と呼びます。
肉筆だけでなく版画で大量生産されたのが大きな特徴です。
「浮世草子」とは?
「浮世草子」とは、「江戸時代の上方で主に作られた大衆小説」のことです。
「浮世草子」の使い方
町人の暮らしや人情など庶民をテーマにした江戸時代の小説を指します。
社会の風俗や世相などを主な題材として取り上げているのが特徴で「井原西鶴」が代表的な作家として知られています。
「浮世絵」と「浮世草子」の違い
「浮世絵」と「浮世草子」の違いは「メディア」です。
「浮世絵」が庶民の風俗を描いた絵なのに対し「浮世草子」は庶民の風俗を描いた小説です。
どちらも江戸時代より以前にはほとんど見られなかった庶民を題材にしていますが表現方法が全く異なります。
「浮世絵」の例文
・『浮世絵を集める』
・『歌川広重の浮世は人気がある』
「浮世草子」の例文
・『浮世草子を読む』
・『江戸時代は識字率が高かったので浮世草子がよく売れた』
まとめ
「浮世絵」と「浮世草子」は絵か字かの違いで区別されます。
それぞれどんなものなのか正しく知っておきましょう。