この記事では、「本革」と「合皮」の意味や違いを分かりやすく説明していきます。
「本革」とは?
破けにくく、品の良い艶が出る牛や豚といった動物の皮を「本革」【ほんがわ】といいます。
動物の体から綺麗な状態で皮を剥がし、毛を取り除き、腐食処理するために行われる「なめし」という加工を施し、財布や靴、鞄といったものに使えるよう切るわけです。
天然の革を100%といい、折り曲げやすい素材のためシワができにくいという利点があります。
ほどよい吸湿性があるため水蒸気を吸い、保湿性を高めるといった機能性と、熱にも強い利点を持ち合わせる革です。
また、履いているうちに人の足に馴染んでいき、履きやすい靴になります。
「合皮」とは?
長く使えるよう合成樹脂で表面を覆った天然皮革を「合皮」【ごうひ】といいます。
見た目はほとんど本革に近い艶や色合い、質感を再現していますが、あくまでも似せたものであるため、本物の革とは違う素材を指すのです。
「合皮」は折り曲げられないか、折れたときシワが出ます。
形に決まりはなく、染色も可能な素材です。
また、品質にばらつきがなく、水が浸透しにくいので、天候が悪いときも履きやすいのが魅力になります。
生地の表面にだけポリウレタン樹脂を塗り、本物の革そっくりに仕上げるわけです。
「本革」と「合皮」の違い
「本革」と「合皮」の違いを、分かりやすく解説します。
馬や牛といった本物の皮を「本革」といい、なめし加工したものはすべて当てはまります。
大小の繊維が断面に見られ、熱くなると少し甘い香りがする動物の皮を使っているわけです。
また、製品の外面積の60%にあたる革を使っているものには、品質表示法で手入れの方法が書かれています。
もう一方の「合皮」には手入れの方法を書く必要性はありません。
人工的に「本革」の色や質感に似せて作る皮革を指します。
種類には人工と合成の皮革が揃い、大きさに制約がなく、汚れも付きにくいのがいいところです。
布地に合成樹脂をムラなく表面に塗り、表側だけを本物の革に見せた素材になります。
この合成樹脂に使うものはビニール製となるポリ塩化ビニールが代表的です。
まとめ
見た目は似ていても、においや色、質感、作り方に違いがあります。
どのような素材をどう加工しているか専門のサイトや動画などで見比べてみるといいでしょう。