商業的にマンゴーやキウイに負けたトロピカルフルーツ?
この記事では、「グァバ」と「パッションフルーツ」の違いを分かりやすく説明していきます。
「グァバ」とは?
昭和40年代に圧倒的シェアを誇っていたオリエンタルカレーを販売していた『オリエンタル』社が昭和48年に発売したグァバドリンクを思い出す方も多いのではないでしょうか。
昨今ではマンゴーにその座を譲った感はありますが“トロピカルフルーツの王様”として知られていました。
その特徴はなんといっても芳醇な香りであり、それがフルーツの王様たる所以になっています。
逆にいえば香りが強すぎて苦手な人もいるほどです。
果実の栄養も優れており、特筆すべきはそのビタミンCの含有量だと言っていいでしょう。
果肉は鮮やかなピンクで和名のバンザクロを連想させるものになっています。
外見はトロピカルフルーツ系には見えない地味なのも特徴と言えるでしょう。
「パッションフルーツ」とは?
和名はクダモノトケイソウであり、文字通りトケイソウの仲間にあたります。
またパッションの語源は花の形由来のものであり、果実的には全く関係ありません。
強烈な酸味の味わいがある事で知られており、果肉はゼリー状で種が大きいため好き嫌いが別れる果物だと言っていいでしょう。
実際に収穫量の9割以上が加工品にされています。
「グァバ」と「パッションフルーツ」の違い
「グァバ」と「パッションフルーツ」の違いを、分かりやすく解説します。
「グァバ」は世界に生息するバンジロウ属100種のうちの1種で熱帯性の低木です。
「パッションフルーツ」は世界で500種以上存在するトケイソウの1種で南米原産。
果実は両者ともに栄養的に優れていますが、前者は果実はビタミンC、葉にはポリフェノールが豊富に含まれる事で有名です。
その実、果実は味わい的には特筆すべきところがありません。
古くからグァバドリンクやグァバ茶の加工品として市場に出てきていました。
後者は強烈な酸味があることです。
可食部は少ないのですが追熟させると甘味が発現します。
栄養価的にはβ-カロテンが豊富なため、体内でビタミンAに変化し、アンチエイジング効果に優れていると言っていいでしょう。
まとめ
「グァバ」はバンジロウ属で熱帯性の低木であり、中南米、南米、東南アジアと広域に植生しています。
「パッションフルーツ」は南米原産でトケイソウの1種で熱帯性の植物です。
前者は日本では『オリエンタル』社の「グァバドリンク」と『ヤクルト』社の「蕃爽麗茶」が有名な加工品として知られていました。
後者はキャンディやシロップとしての加工品が有名です。
一方で生食の場合は味に特徴のある「パッションフルーツ」が古くから人気だったと言っていいでしょう。