今さら聞けない2つの消毒液の違いとは?
この記事では、「オキシドール」と「消毒用エタノール」の違いを分かりやすく説明していきます。
「オキシドール」とは?
「赤チン」と並び年輩の方にとっては懐かしい消毒液の代表格がオキシドールだと言っていいでしょう。
日本薬局方名ではありますが、一定の年齢以上の方にとっては透明の消毒液の総称として使われており、COVID-19の流行時には「アルコール消毒液ですらオキシドール」と指定して店頭に訪れた人も多いそうです。
中身は濃度2. 5〜3. 0%の過酸化水素水です。
近年では各都道府県の警察が警告文を発するほどでまとめ買いはできません。
肥料やバッテリー液などと組み合わせる事でTATP爆弾が素人にも容易にできてしまう事がその理由。
本品は人体消毒用で間違って少量飲んでも体に大きな異常は発生しませんが、高濃度のものは本来劇薬です。
「消毒用エタノール」とは?
日本薬局方で定められた消毒用製剤でアルコール外用薬に該当します。
2000年代以降数回のO157の流行を経て認知度や使用される方は増えていたもの、一気に浸透したのは2020年のCOVID-19のパンデミックによるものだったと言えるでしょう。
76. 9vol%濃度のものが最も殺菌力が強いとされますが、60%台のものでも殺菌効果は大してかわりません。
高濃度のものは必然的にアルコールアレルギー等体質によっては体に変調を起こすものも存在します。
「オキシドール」と「消毒用エタノール」の違い
「オキシドール」と「消毒用エタノール」の違いを、分かりやすく解説します。
「オキシドール」は人体用の「低濃度過酸化水素水」の日本薬局方名。
「消毒用エタノール」は低級アルコールが成分なのが大きな違いだと言っていいでしょう。
廉価版の消毒用イソプロピルアルコールは「消毒用エタノールIP」の名称で販売されています。
まとめ
「オキシドール」は人体消毒用、誤飲しても少量ならば人体に影響が出ないレベルに調整された「過酸化水素水」です。
「消毒用エタノール」は低級アルコールを使った消毒用アルコールなのが違う点だと言っていいでしょう。
また「消毒用エタノール」は「消毒用エタノールIP」なる廉価版や酒造会社が酒造用アルコールで作った上級版も存在し、価格は千差万別。
一方で「オキシドール」は高濃度のものは存在しません。