この記事では、「もち麦」と「押し麦」の違いを分かりやすく説明していきます。
「もち麦」とは?
もち性の大麦のことです。
米には、うるち米ともち米があります。
これと同じように、大麦にもうるち性ともち性とがあります。
大麦に含まれるでんぷんには、アミロースとアミロペクチンがあります。
アミロペクチンには粘りがあります。
もち性の大麦はアミロペクチンとアミロースの両方を含んでおり、もちもちした食感が特徴です。
一方、うるち性の大麦はアミロペクチンをほとんど含んでいないので、もち性に比べてさらっとしています。
白米に混ぜて炊くときには、加える「もち麦」の量の2倍の量の水を、普段白米を炊くときの水に加えます。
米2合に「もち麦」50gを加えて炊く場合だと、普段2合炊くときの水の量に、「もち麦」の分の100mlの水をプラスします。
「押し麦」とは?
蒸した丸麦を薄く押しつぶしたものです。
丸麦とは、大麦の外皮を取り除き、ぬかとなる部分を削ったもののことです。
丸麦の粒の真ん中には黒い線があります。
黒い線を残した状態で蒸して、圧ペンローラーで押しつぶしたものをこの名で呼びます。
加工方法のことです。
丸麦のままでは吸水性が悪いのですが、このような加工をすることで吸水率が高くなります。
白米と一緒に炊飯器で炊くことができます。
炊飯器で炊くときには、普段白米を炊くときよりも水を多めにします。
大麦にはβグルカンという食物繊維の一種が含まれています。
加工方法の違いによってβグルカンの量が大きく変わることはありません。
「もち麦」と「押し麦」の違い
「もち麦」と「押し麦」の違いを、分かりやすく解説します。
前者は、もち性なのか、うるち性なのかを問題にしています。
後者は加工方法のことです。
性質を指しているのか、加工方法を指しているのかという点に違いがあります。
まとめ
一方は大麦の性質のこと、もう一方は大麦の加工方法のことを指しています。