私たちが目にする評論や論文などに記載されている内容には実は「一次資料」といわれるものと「二次資料」といわれるものがあります。
それでは、この「一次資料」とはどういう意味でしょうか。
また、「二次資料」とは、どう違うのでしょうか。
この記事では、「一次資料」と「二次資料」の違いを分かりやすく説明していきます。
「一次資料」とは?
「一次資料」とは、その名前の通り「最初の資料」という意味の言葉で、オリジナルであるという保証がある資料のことを指す言葉です。
保証とは、たとえば本人が自分のことを記載したことが明確である文章とか、政府が発行した引用以外の文章などです。
「二次資料」とは?
「二次資料」とは、その名前の通り「二次的な資料」のことを指す言葉で、通常は「一次資料」を誰かが加工したもののことを言います。
「一次資料」と「二次資料」の違い
「一次資料」と「二次資料」の違いを、分かりやすく解説します。
この2つの言葉は、論文などにおいて参照された資料の位置付けであることは同じですが、そもそもその内容の出所が違います。
2つの言葉の意味を簡単に説明するなら、オリジナルの情報が記述されているのが「一次資料」で、それを加工したものが「二次資料」ということになります。
わかりやすと物としては、明治時代の文豪である森鴎外の行動に関して、自分で記述したものや同時代の友人が残した書き物などが「一次資料」で、昭和になって鴎外の研究家たちがその資料をもとに他の情報も加味して作った文献が「二次資料」ということになります。
これは、ある資料に引用された事柄が、だれかが別の文献から引用したものである場合によく言われる「孫引き」とは違うものです。
有名なアニメ作品の公式に放送されたものが「一次創作」であり、それをベースにして別の人が作ったものが「二次創作」というのと非常に似通っています。
まとめ
この記事では、「一次資料」と「二次資料」の違いを、解説してきました。
この2つは論文などを執筆するにあたっては、明確に区別して記載する必要がありますので、注意していただきたい。