この記事では、「ヤマト糊」と「フエキ糊」の意味や違いを分かりやすく説明していきます。
「ヤマト糊」とは?
原材料にタピオカを使っているのが「ヤマト糊」【やまとのり】です。
長い間使われてきたこの糊は、第二次世界大戦が始まると食糧難になったため、それまで使っていた米が使用できなくなりました。
他にもじゃが芋やとうもろこし、薩摩芋といった糊の原材料になる食料も使えなくなり、彼岸花の球根を使った時もあります。
戦争が終わった後は小麦を使いましたが、子供のアレルギーが心配ということでタピオカになったのです。
そんな「ヤマト糊」を生産しているのが、東京に本社をおくヤマト株式会社で、主に東日本に出荷しています。
「フエキ糊」とは?
水を加えると粘つきが無くなり、液体のように横へ崩れるのが「フエキ糊」【ふえきのり】の特徴です。
原料にはホルマリンを一切使わず、子供でも安心して図工や普段の生活で使える糊を開発しました。
安心して使える糊ができるまで実に17年間もかかり、現在では小さな子供が誤って口の中に入れても中毒性が無いとうもろこしを採用しています。
また、会社は大阪に本社を構えており、不易糊工業株式会社が生産して西日本を中心に出荷している糊です。
「ヤマト糊」と「フエキ糊」の違い
「ヤマト糊」と「フエキ糊」の違いを、分かりやすく解説します。
その昔、小麦の澱粉【でんぷん】を使って糊が作られていましたが、現在は「ヤマト糊」がタピオカを原材料にして作られています。
本社は東京にあり、東北や関東では120年以上の歴史があるヤマトが糊を販売するだけでなく、海外にも積極的に進出している会社です。
「ヤマト」という会社名は的に矢が当たるといった意味から、商売が繁盛するようにとの願いを込めて付けられました。
もう一方の「フエキ糊」は原材料にとうもろこしを使っていて、西日本を中心に不易糊工業株式会社が製造する糊です。
1886年に創業した会社であり、120年もの歴史があります。
会社名の由来は中国の筍子【じゅんし】と呼ぶ思想家が、「放つ永遠に変わらない」という意味の萬世不能易也から名づけました。
まとめ
2種類の糊を取り上げましたが、製造する会社や原材料に違いがありますので、どのように違うか実際に使ってみたり、会社の公式HPを見てみるといいでしょう。