この記事では、「キサゴ」と「イボキサゴ」の違いを分かりやすく説明していきます。
「キサゴ」とは?
キサゴとは、ニシキウズガイ科に属する巻き貝の一種です。
日本では北海道の南部から南の海域に分布しており、台湾や中国沿岸にも分布しています。
地域によって呼び名が異なっており、キシャゴやナガラミ、ゼゼガイ、ビナ等と呼ばれることもあります。
海の砂底に棲んでいて、殻は江戸時代にはおはじきに使われていました。
貝細工の材料として使われることもあったようです。
食用にすることもできますが、食べると少し苦みがあります。
「イボキサゴ」とは?
イボキサゴもニシキウズガイ科に属する巻き貝で、北海道の南部から九州まで幅広く分布しています。
身は食べることができますが、小さくて食べづらいのであまり食用としては利用されていません。
ただし、縄文時代や弥生時代にはイボキサゴを食べていたようです。
縄文時代や弥生時代の貝塚からは、イボキサゴの貝殻が多数発見されました。
また、イボキサゴの貝殻もおはじきの材料になっていたようです。
「キサゴ」と「イボキサゴ」の違い
キサゴもイボキサゴもニシキウズガイ科に属する巻き貝で、見た目もよく似ています。
成体になるとキサゴの方がイボキサゴよりも大きいです。
ただし、成長しきっていないと大きさでは区別がつかないので、見分けにくいといえます。
また、キサゴは貝殻の表面に螺状溝が4本あることが多いですが、イボキサゴは螺状溝が3本あることが多いです。
それからイボキサゴには、巻きに沿ってイボ列があるのも特徴として挙げられます。
臍盤(せいばん)と呼ばれる部分も、キサゴよりも広くなっています。
まとめ
キサゴとイボキサゴはニシキウズガイ科の巻き貝で見た目もよく似ていますが、成体になるとキサゴの方が大きいです。
それから殻の表面の螺状溝の本数やイボ列があるかどうか、臍盤の広さなどに違いがあります。