この記事では、「つけ揚げ」と「さつま揚げ」の意味や違いを分かりやすく説明していきます。
「つけ揚げ」とは?
「さつま揚げ」を鹿児島では「つけ揚げ」【つけあげ】といいます。
トビウオや鯵といった魚の身を練り合わせて形作ったものを油で揚げたものであり、琉球料理に出ていたチキアーギと呼ぶ揚げかまぼこが訛り、「つけあげ」というようになりました。
酒作りが盛んな鹿児島県では練り合わせるときに入れて、砂糖で甘くするものを指すわけです。
このとき使われる酒は「酒ずし」という郷土料理に使うものを選べば味に独特な旨みを引き出します。
作り方としては、魚の身をすり潰し、豆腐や薩摩芋、酒、卵、砂糖を混ぜ合わせて塩を入れたら小判型にして油で揚げるのです。
「さつま揚げ」とは?
日本では、広い範囲で魚の身を練ったものを油で揚げて作る食べ物を「さつま揚げ」【さつまあげ】といいます。
その昔、島津の兵が琉球に足を踏み入れたとき、魚のすり身を形にした油揚げを薩摩に持ち帰り、そこで「さつま揚げ」との名称で売り出したのが鹿児島の名物となったのです。
現在では、魚の練り物として関東や東北でも食べられている商品であり、軽く火で炙り、すり下ろした生姜を溶いた醤油を付けて食べたり、刻んだ葱をのせてニンニク醤油でご飯のお供、酒のつまみとして食べられています。
「つけ揚げ」と「さつま揚げ」の違い
「つけ揚げ」と「さつま揚げ」の違いを、分かりやすく解説します。
鹿児島県の名物として販売している「さつま揚げ」を「つけ揚げ」といい、酒や砂糖を入れるところが「さつま揚げ」と違います。
地元では酒ずしに使われているみりんの代わりに酒を入れて深みを出し、豆腐を入れて蓮根、薩摩芋といったお好みの野菜を入れて成形し、揚げたものが揃う食品です。
もう一方の「さつま揚げ」は、島津藩の兵隊が琉球で作られていた揚げ物を薩摩に持ち帰り、地名を料理の名前として使い、販売した練り物を指します。
ただ、酒や砂糖、豆腐といったものを入れるのではなく、魚の白身と卵黄、塩を練り合わせた甘くない味が主流です。
まとめ
魚のすり身を形作り、油で揚げたものを指すものですが、入れる調味料や味、誕生したルーツなどに違いがあります。
練り物専門店のHPや資料で異なる点を比較してみるといいでしょう。