「朱肉」と「印泥」の違いとは?分かりやすく解釈

「朱肉」と「印泥」の違いとは?違い

この記事では、「朱肉」「印泥」の意味や違いを分かりやすく説明していきます。

「朱肉」とは?

印鑑を押すとき、朱色を付けて書類に名前を残すために使うのが「朱肉」【しゅにく】です。

一般的な「朱肉」のほとんどが日本製ですが、元々は中国の「印泥」を元に作られています。

作る工程としては、硫化水銀を昇華した後、そこに顔料と和紙の繊維、松脂を練って固めていくわけです。

ときに和紙の代わりに植物を用いたり、ひまし油を練り固めて作る場合もあります。

「朱肉」は固く、作ってから数年経つと自然に油分と顔料が分かれていくので、表面の油を布で拭き取ることが大切です。

また、きれいに印鑑に色が付くよう金属ベラで定期的に表面の形を整える作業が必要です。


「印泥」とは?

中国で作られている「印泥」【いんでい】は、「朱肉」を作る際に参考としたものであり、古くから使われています。

原材料に硫化水銀の珠砂を使い、そこに乾燥よもぎと油、顔料を混ぜて作られています。

色褪せや滲みにくいのが魅力であり、国内でも根強い人気を誇るわけです。

また、なんといっても陶器で作られた入れ物の絵柄は品良く、個性的と収集する人もいます。

印影は濃く出る「印泥」は、いくつもの材料を使い、丁寧に作られているところも価値ある魅力です。


「朱肉」と「印泥」の違い

「朱肉」「印泥」の違いを、分かりやすく解説します。

硫化水銀という銀朱とひまし油を練り、そこに和紙や松脂、木蝋といった成分を入れて練り合わせたものを「朱肉」といいます。

「印泥」よりも固く、時間が経つと顔料から油分が分離していくのが特徴的です。

現在は日本製が多く出回っていますが、元は中国の「印泥」の作り方を日本に持って来て仕上げたものです。

近頃は耐久性がある「スポンジ朱肉」が出回っていて、速乾性に優れていると人気を集めます。

もう一方の「印泥」は中国で誕生し、成分に硫化水銀の珠砂と顔料、乾燥よもぎ、油で作られている「朱肉」として使うものです。

まとめ

どちらも印鑑を押すときに必要なものですが、成分や発祥に違いがありますので、もっと深堀したいときは専門店や資料などで比較してみるといいでしょう。

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