この記事では、「バリ」と「カエリ」の意味や違いを分かりやすく説明していきます。
「バリ」とは?
木材や金属といったものを加工するとき出るトゲを「バリ」といいます。
樹脂を加工したとき角に発生する出っ張りを差すもので、「カエリ」ともいうものです。
JISでは機械を成形する過程で幾何学的な残留物という意味で定義しています。
クリアランスで板金のSPC材の軟鋼板を切ったとき、せん断面の長さが板の厚みを3等分にして、1つ分としたときの高さが0. 05ほど外側に出た部分を指すのです。
この突起をそのままにしておけば触ったとき指を切ったり、正しく組付けできないという問題が起きるため、バリ取り作業します。
「カエリ」とは?
プレスで金属に穴を開けたり、せん断加工した際に切断した面に表れる突起を「カエリ」といいます。
「バリ」ともいう外側にできる出っ張りの形状は幾何学的にも見えるので、金属の残留物とJIS B 0051では定義している言葉です。
素材を加工するとき出てしまう部品上の残留物は、ひと手間かけてきれいに取り除く必要があります。
このJISで定義されている「カエリ」は、根元の厚みと高さのサイズによって区別されるものです。
加工した後、断面に突起が残っていれば怪我する恐れがあるので研磨しますが、取り除けないときは図面に「カエリ」が発生しても良い面を伝える義務が発生します。
「バリ」と「カエリ」の違い
「バリ」と「カエリ」の違いを、分かりやすく解説します。
工場ではプレスしたときに出る幾何学的な突起を「カエリ」と呼んでいましたが、外来語の「バリ」という呼び方が入り日本で定着しました。
JISの定義では、「バリ」を正式な言葉として認めており、金属だけでなく、樹脂や木材といったものを加工したとき飛び出した部分を指します。
「カエリ」は「金属」に出る突起という意味があり、異常である状態でのため「バリ」とはしっかり区別するとき使うわけです。
とくに定義された言葉ではありませんが、「バリ」よりも服や指が引っかかりにくいほどのサイズを指します。
まとめ
違うように思える言葉に感じますが、工場では同じ意味を持つ用語として使われています。
ただ、JISで定義されているか、残留物のサイズが異なりますので、資料や画像で比較してみるといいでしょう。