この記事では、「離職」と「退職」の違いを分かりやすく説明していきます。
「離職(りしょく)」とは?
「離職」とは、「職務から離れること」や「退職や失業などによって、職業から離れること」という意味を表す言葉です。
「離職」の使い方
「離職」は名詞としてや、動詞として「離職する」などのように使われています。
「退職(たいしょく)」とは?
「退職」は「勤務していた職務をやめること」や「現職を退くこと」という意味を表す言葉です。
「退職」の使い方
「退職」は名詞としてや、動詞として「退職する」のように使われています。
「離職」と「退職」の違い
「退職」は単に「仕事をやめること」という意味合いを指すのに対し、「離職」は「仕事をやめている状態のこと」という意味合いを指します。
したがって、「退職中」や「退職期間」とは表現されず、「離職中」や「離職期間」と表現されるのです。
「離」は「隔てる」や「わかれる」、「かかる」、「ひっかかる」などの他、「はなれる」という意味が含まれています。
そして、「退」は「しりぞく」や「遠ざける」、「追い払う」、「衰える」などの他、「やめる」や「去る」、「身をひく」という意味を含める漢字です。
「離職」の例文
・『彼は別業種へ転職することになり、現在の会社を離職するに至った』
・『離職中であるため、特別手当の対象としてみなされる』
・『離職期間中に何をしていたのか、面接で尋ねられた』
「退職」の例文
・『前職は体調不良が原因で退職する運びとなった』
・『私の父親は会社を数十年以上勤め上げ、めでたく定年退職した』
・『特にトラブルといったことも起こらず、彼女は円満退職となったようだ』
まとめ
「退職」は「仕事をやめること」、「離職」は「仕事をやめている状態」という意味合いを表すということでした。
したがって、そのときの行動を意味する「退職」を「退職中」や「退職期間」と用いると不適切になるので注意しましょう。