この記事では、「酸化」と「還元」の違いを分かりやすく説明していきます。
「酸化(さんか)」とは?
「酸化」とは、「物質が酸素と化合すること、もしくは水素を失うこと」、「原子や原子団から電子を取り去ること」を意味する言葉です。
身近な「酸化」の例としては、リンゴの断面が黄色から茶色へ変色する現象や釘が錆びる現象などが該当します。
「酸化」の使い方
「酸化」は名詞としてや、動詞として「酸化する」などのように使われています。
「還元(かんげん)」とは?
「還元」とは、「物事を元の状態や性質、形などへ戻すこと」や「酸素の化合物から酸素を奪うこと、もしくは、特定の物質と水素が化合すること」、「原子や原子団へ電子を与えること」を意味する言葉です。
「物事を元の状態や性質、形などへ戻すこと」という意味での「還元」の類義語には「復元」や「復旧」、「回復」、「挽回」などがあります。
「還元」の使い方
「還元」は名詞としてや、動詞として「還元する」などのように使われています。
「酸化」と「還元」の違い
「酸化」とは一般的に「原子や原子団から電子を取り去ること」を意味し、逆に「還元」は一般的に「原子や原子団へ電子を与えること」を意味する言葉です。
高校理科における「酸化」と「還元」の定義では、「酸化」は酸素を受け取り、水素と電子とされています。
対して、「還元」は酸素を与え、水素と電子を受け取るとされています。
「酸化」の例文
・『食べ物の酸化を防止する作用を持つ新製品が開発された』
・『この製品の多くの部分には酸化しない金属が用いられている』
・『この物質には酸化作用を遅らせる働きがあるそうだ』
「還元」の例文
・『もっと労働者へ利益を還元すべきとの活動が広まっている』
・『廃棄された消費物を資源へと還元するプロジェクトが開始された』
・『濃縮還元されたオレンジジュースが人気を博している』
まとめ
「酸素」と「還元」はそれぞれ別の定義を持つ言葉ということでした。