この記事では、「望む」と「眺める」の意味や違いを分かりやすく説明していきます。
「望む」とは?
高台から遠くの場所を見ることを「望む」【のぞむ】といいます。
一部だけを見るのではなく、全体的に視線を向けるといった意味が強い言葉です。
使い方としては、「遠くの美しい光景を望む」といい、高い位置から下界の景色をじっくり眺めて楽しむといった行為を指します。
街全体の光景を「望む」ことで、あたかも自分が天下をとったような気分になる気持ちを表す古風な言い方ができるのです。
「眺める」とは?
遠くの光景に視線を向けて楽しむことを「眺める」【ながめる】といいます。
近くに目を向けるというよりも、遠くの地平線に沈む夕日が海を赤く染める光景を見て、その美しい景色を楽しんで、胸を躍らせるといった気持ちになるのです。
使い方としては、「赤く色づく山々を眺める」といい、美しい光景を見て心躍らせるといった様を指します。
「望む」と「眺める」の違い
「望む」と「眺める」の違いを、分かりやすく解説します。
かなり遠くの景色が見渡せる高台に立つと、全景がはっきり見えるといった場面を表せるのが「望む」です。
もう一方の「眺める」は、遠くに聳え立つ山脈に目を向けて、その光景を楽しむという意味があります。
「子供が自転車に乗る姿を眺める」といえば、愛する者に視線を向けてその光景を見ることで嬉しい気持ちになったり、幸せな気持ちになるという人間の感情が揺り動かされるといった意味が込められている言葉なのです。
「望む」の例文
・『白い砂浜を望む下田にある旅館の魅力にはまり、もう一泊した』
・『蔵が並ぶ喜多方の街を望める展望台に行くため、電車に乗り込んだ』
「眺める」の例文
・『天守閣の3階に行くと、区画整理された城下町が目の前に広がっていた』
・『紀元前から行われている踊りを眺めていた姉が、興奮して歌いだした』
まとめ
似ている意味がある言葉を2つご紹介しましたが、「望む」は古風な表現法であり、「眺める」の方がよく使われていると覚えて自分なりに使い分けの工夫してみましょう。