「身に付ける」と「身に着ける」の違いとは?分かりやすく解釈

「身に付ける」と「身に着ける」の違いとは?言葉の違い【2語】

「身に付ける」「身に着ける」はどんな基準で使い分けられているのでしょうか。

今回は、「身に付ける」「身に着ける」の違いを解説します。

「身に付ける」とは?

「身に付ける」とは、「新しく技術や能力などを獲得すること」「体に接すること」を意味する言葉です。


「身に付ける」の使い方

今までできなかったことができるようになったり学んで学問を習得したりなどそれまでになかった技術や能力などを自分のものにすることを指します。

人間的な成長の意味で使われるほか「体に密着させる」「着る」などの意味でも使われる表現です。


「身に着ける」とは?

「身に着ける」とは、「衣服や装備をまとうこと」を意味する言葉です。

「身に着ける」の使い方

洋服や着物など衣服を着ることを意味します。

シャツに袖を通したりズボンを履いたりなどおしゃれや体の保護を目的に正しい形で衣服を身にまとうことを表します。

「身に付ける」と「身に着ける」の違い

能力を自分のものにする「習得」「会得」と同じ意味なのが「身に付ける」で、衣服を身にまとって着ることを意味するのが「身に着ける」という違いで区別されます。

多くの辞書には「身につける」というひらがな表記で記載されており、漢字の表記としては「身に付ける」が一般的で「身に着ける」の記載がない辞書もあります。

「身につける」には能力の獲得の意味と服を着る意味の両方があり「身に付ける」はどちらの意味でも使えますが、2つの意味のうち「身に着ける」を使えるのは服を着る意味だけです。

「身に付ける」の例文

・『新しい技術を身に付ける』
・『学問を身に付けるため大学に進学する』

「身に着ける」の例文

・『成人式用の振袖を身に着ける』
・『高級ブランドの服を身に着ける』

まとめ

「身に付ける」「身に着ける」の区別ははっきりしたものではなく新聞表記でも意見が分かれています。

どちらの表記を使ってもはっきりとした間違いではありませんが不安なら「身につける」と書きましょう。