「御大」と「首領」はどちらも特別な立場にある人を呼ぶときに使う言葉です。
2つの言葉にはどのような違いがあるのでしょうか。
今回は、「御大」と「首領」の違いを解説します。
「御大」とは?
「御大」とは、「大きな存在感を持つ人に対して使う敬称」です。
「御大」の使い方
「御大」は「御大将」の略語で軍を率いる一軍の将や集団のトップなど大将の座に位置する人に対して用いられる親しみの意味を込めた敬称です。
大将の懐刀や側近などごく身近な人が用いる敬称で正式な呼び方としては使われませんが、政治や軍事のトップだけでなく店の主人や企業の経営者など幅広く使われます。
本来は軍のトップや事業主など現役でトップの座にいる人に対して用いられる表現ですが、一般的には現在の地位や立場に関わらず大きな存在感を持つその道の大家や大物などの大人物に対する敬称として使われています。
経営の現場から勇退した元社長やかつての名選手などのその分野において特別に大きな存在感を持つ人物や年長の人に対して用いる敬称です。
「首領」とは?
「首領」とは、「集団の一番上に立つ人物」を意味する言葉です。
「首領」の使い方
一般的にはくわだてやはかりごとのために結成された悪い集団のトップにいる人物に対して使います。
マフィアのボスやテロリストの指導者などに対して使うことが多く、正しい目的で結成された集団のトップに対しては通常使いません。
「御大」と「首領」の違い
「御大」と「首領」の違いは「立場」です。
現在の役職や肩書きとは関係なく一定の功績を挙げた存在感の大きい人に対して用いるのが「御大」悪徳な組織の頂点に立つ人物を指すのが「首領」という立場の違いで区別されます。
「御大」はOBや功労者など特別な立場にない人に対しても使うのに対し「首領」は団体や集団のトップ、それも悪い目的で結成された集まりの頂点にいるただ1人の人物のみを指す言葉です。
まとめ
「御大」と「首領」はどちらも特別な存在を表す言葉ですが立場の違いで使い分けられます。
相手の立場や役職などを考えてふさわしい表現を使いましょう。