「八方美人」と「博愛主義」の違いとは?分かりやすく解釈

「八方美人」と「博愛主義」の違いとは?言葉の違い【2語】

全ての人に優しい態度をとる人を指す言葉として「八方美人」「博愛主義」があります。

この2つは具体的に何が違うのでしょうか。

今回は、「八方美人」「博愛主義」の違いを解説します。

「八方美人」とは?

「八方美人」とは、「嫌われないために誰にでもいい顔をして見せる人」を指す言葉です。


「八方美人」の使い方

「八方美人」「八方」とは前後左右に斜めも加えた全ての方向を意味します。

親しい人や親しくない人、重要な人や重要でない人、敵や味方など種類や関わりを問わず全ての人からいい人だと思われるように振る舞う人を指す言葉が「八方美人」です。

元々はどこから見ても欠点が無い完璧な美人を意味する言葉でしたが完璧な美人を目指して「どこから見ても悪い所が見えないようにする」という人に対して欠点や悪い所を見せない態度を表す意味になり、そこから転じて「あらゆる人から嫌われないように振る舞う」という都合のいいところばかり見せる人を表す言葉として使われています。


「博愛主義」とは?

「博愛主義」とは、「人類はお互いに愛し合うべきだという考え」のことです。

「博愛主義」の使い方

人と人が憎しみ合ったり敵対したりといった悪い関係を築くのではなくお互いを愛する気持ちを持てば世界は平和になり全てがうまくいく、と考える思想を指します。

簡単にいえば「すべての問題は愛によって解決される」という思想です。

「八方美人」と「博愛主義」の違い

どちらも全ての人に優しい態度を見せますが嫌われたくないために優しくするのが「八方美人」で、愛情がすべてを解決すると考えて優しくするのが「博愛主義」という違いで区別されます。

「八方美人」の例文

・『八方美人は嫌われる』
・『八方美人が組織にいると混乱を招く』

「博愛主義」の例文

・『博愛主義を貫く』
・『圧倒的暴力を前にして博愛主義は無力だ』

まとめ

「八方美人」「博愛主義」は表面的な態度こそ似ているものの根底を流れる考えは全く違います。

優しい態度が何に由来するものなのかに着目して区別してください。