「素朴」と「地味」は似たような意味合いで使われますが、相対的にそれぞれ何を表す言葉でどのような意味の違いがあるのでしょうか。
今回は、「素朴」と「地味」の違いを解説します。
「素朴」とは?
「素朴」とは、「飾ったところがなくありのままの様子」を意味する言葉です。
「素朴」の使い方
派手に装飾したり目立つ色に変えたりなど手を加えて飾り立てたところがない元通りの状態に近いさまを表します。
垢抜けた洗練さがない代わりに余計なところがないシンプルな魅力がある様子を肯定的に評価するときに用いる表現です。
「地味」とは?
「地味」とは、「目立ったところがなく控えめであるさま」を指す言葉です。
「地味」の使い方
人目を引きつけるところがなく目立っていない様子を表します。
一般的には目立っていないことを残念に思う否定的な意味で使う表現です。
服装や建物のデザインなど主に見た目に対して使う言葉ですが、控えめな性格や人前に出ようとしない考え方など内面に対して使うこともあります。
「素朴」と「地味」の違い
「素朴」と「地味」の違いは「評価」です。
どちらも飾り立てていない目立たない様子を表す言葉ですが素のままに近いシンプルさを肯定的に評価するのが「素朴」、飾りが少なく目立っていないことを否定的に評価するのが「地味」という違いで区別されます。
ありのままで手を加えていない物事の状態を指すのが「素朴」、見た目から受ける印象を指すのが「地味」という違いでも区別されます。
「素朴」の例文
・『素朴な郷土料理』
・『素朴なデザインが好ましい』
・『素朴な人柄に惹かれる』
「地味」の例文
・『パーティーで着用するには地味すぎるドレス』
・『地味な色の服ばかりだ』
・『洋服は地味だがアクセサリーは派手だ』
まとめ
同じような見た目でも「素朴」と「地味」では意味が大きく違います。
言葉の持つニュアンスやイメージが大きく異なるので適切に使い分けましょう。