「意向」と「意思」の違いとは?使い方や例文も徹底的に解釈

「意向」と「意思」の違い生活・教育

この記事では、「意向」「意思」の違いや使い方を分かりやすく説明していきます。

「意向」の意味

最初に「意向」の意味をご説明致します。

「意向」とは、自分の心がこれからどこに行くのか、その後、身の振りなどをどうするかなどの考えです。


「意向」の使い方

次は「意向」の使い方を解説していきます。

「意向」を使う場合は、自分の考えが向かう場所があり、そこでどのようなことをしたいのかなどを表す際に使います。

それでは具体的な使い方を見てみましょう。

「彼の意向としては、結婚式は絶対にしたいとのことです」

「会社の意向は、戦力になる人材を優遇するそうだ」


「意向」を使った例文

・『司令部の意向として、若手士官を沢山配置するとのことです』
・『学校の意向は、これからも防犯ベルなどを生徒に持参させたいらしい』
・『意向には賛成だが、果たして結果を出せるかどうかは不明である』
・『お客様の意向を確認するために、お電話を差し上げげたいと思います』
・『彼の意向としては、適任な人材を就かせて欲しいとのことでした』

「意向」の類語

それでは「意向」の類語について見てみましょう。

「意向」の類語は、「予定」(よてい)や「計画」(けいかく)、「方針」(ほうしん)などです。

これらの意味としては、今後に向けて、自分がやるべきことを考えていることになります。

「意向」の対義語

この項目においては「意向」の対義語について説明します。

「意向」の対義語としては、「意に沿えない」「無計画」(むけいかく)になるでしょう。

これらの意味は、相手からの期待や考えなどに寄り添えないときや、計画性が皆無なことです。

「意思」の意味

ここでは「意思」(いし)の意味をご説明致します。

「意思」の意味は、自分で何をやってみようという気持ちや考えなどです。

また、民法ではやる気を指します。

刑法においては、犯罪を起こす気持ちなどです。

「意思」の使い方

次の項目は、「意思」の使い方について見てみることにしましょう。

「意思」を使う時は、先ず自身で何かことを起こそうとする心構えを表す際に使っていくものなのです。

具体的な使い方を取り上げます。

「彼の意思を尊重したいと思っている」
「意思を確認せずに、進めることは避けたい」
以上2つが使い方になります。

「意思」を使った例文

・『旗艦は意思疎通が容易い、馴染みの艦が良い』
・『彼女の意思としては、命を落としてでも、子供を産みたいとのことでした』
・『仕事に対する意思が強く感じられる』
・『彼は殺人を犯してしまったが、全て自分の意思でやってしまったと自供したようです』
・『意思を確かめることは何よりも大切だ』

「意思」の類語

「意思」の類語について取り上げてみることにします。

「意思」の類語は、「意図」(いと)や「主旨」(しゅし)、「精神力」(せいしんりょく)です。

これらの意味は、自分の気持ちをコントロールすることや、色々な例などを参考にして、どのような考えで物事に当たるかです。

「意思」の対義語

「意思」の対義語について解説します。

「意思」の対義語は、「意に反して」「強制」(きょうせい)になります。

意味は、意思を尊重していないさまや、無理強いしていることです。

「意向」と「意思」の違い

ここでは「意向」「意思」の違いについてご説明致します。

先ず「意向」の方は、自分がどうしていくべきか、計画としてはこうするべきなどが、心で決まっていることです。

そして、「意思」とは、取り組むべき物事に対しての意欲を指します。

尚、民法ではやる気、刑法では犯罪を起こす気持ちを意味しております。

前者の方は、これからの計画や目標を立てる際の、きっかけなどになることがあります。

後者の場合、自分が何かをやろうとする気持ちです。(民法・刑法問わず)

「意向」と「意思」の使い方の違い

それでは「意向」「意思」の使い方の違いについて説明します。

前者の場合は、自分の心や支援してくれる人の心で、今後の流れや予定が、ほぼ決まっていることを表す際に仕様します。

どのようなケースで使うのか取り上げます。

「会社の意向に従い、これからはコストカットに専念することになるだろう」

「親の意向としては、大学は出てほしいらしい」

前者の場合の使い方です。

後者の方は、自身でこれから何かをやりたい、起こしてみたいなどの気持ちを意味します。

(法律は問いません)

それでは具体的な使い方を書きます。

「自分の意思で拳銃の引き金を引きました」
「意思統一ができていないため、とばっちりを受けるのはこちらの方です」

後者の使い方になります。

「意向」と「意思」の英語表記の違い

最後に「意向」「意思」の英語表記の違いについて解説していきます。

「意向」を英語表記にしてみると、“intention”です。

例文を書きますと、“As for the intention of the head office, there was a notification that sales were the first”(本社の意向としては売り上げ第一との通達があった)です。

「意思」の方を英語表記にすると、“Will”になります。

例文は、“Entered the Navy at will”(自分の意思で海軍へ入った)とします。

まとめ

まとめとして、「意向」は、自分のこれからのことや、計画していることなどがあり、それらがはっきりと心で決まっていることです。

一方で「意思」の場合は、これから何かをやろうとする気持ちや起こそうとすることです。

民法では意欲、刑法では犯罪を起こす気持ちを表す時にも使われることもあります。