「事実」と「既成事実」の違いとは?分かりやすく解釈

「事実」と「既成事実」の違いとは?分かりやすく解釈言葉の違い【2語】

同じような意味を持つ言葉として「事実」「既成事実」があります。

2つの言葉にはどのような意味の違いがあり何を基準に使い分ければいいのでしょうか。

今回は、「事実」「既成事実」の違いを解説します。

「事実」とは?

「事実」とは、「実際の真実」を意味する言葉です。


「事実」の使い方

誰かが頭の中で考えただけの想像や架空の物事ではない本当のことを表します。

本当にこの世の中で起きた出来事やあった物事だと客観的に証明できることに対して用いられる表現で、一般的には間違いや嘘ではない真実を指す意味で使います。

人の心の中で信じていたりそうだと思い込んでいたりするだけではなく複数の証拠や客観的な指摘により本当のことであると明らかにでき物事が「事実」です。


「既成事実」とは?

「既成事実」とは、「すでに成立している事実」を意味する言葉です。

「既成事実」の使い方

過去の行為や行動により既に本当のこととして成り立っているものことを指します。

一般的には人の意識的な行動によって行われすでに成立してしまった認めざるを得ない本当のことに対して用いる表現です。

過去の出来事としてすでに起きてしまい成立した後なので異論を差し挟む余地はなく認めるしかありません。

「事実」と「既成事実」の違い

「事実」「既成事実」の違いは「成立過程」です。

どのようにして成立したかを問わず本当のこととして世界に存在する真実が「事実」、行為を果たしたり関係を結んだりなど過去の時点で既に行われた行動により成り立つ疑いがない本当のことが「既成事実」という違いで区別されます。

世界にもともと存在するものや自然のうちに成立した真実が「事実」であるのに対し、「既成事実」は人が意識的に成し遂げたり作り上げたりして真実にした物事に対して用いられる表現です。

まとめ

「事実」「既成事実」は成立過程に人の意志が強く介在しているかどうかで区別されます。

意味はよく似ていますがニュアンスがかなり異なるので使い分けに注意してください。