この記事では、「黒房すぐり」【くろふさすぐり】と「カシス」の意味や違いを分かりやすく説明していきます。
「黒房すぐり」とは?
日本では「カシス」を「黒房すぐり」【くろふさすぐり】といいます。
くろすぐりともいう果実であり、実の直径は1cm程度で真っ黒です。
強い酸味と独特な香りが魅力でもあり、煮てジャムにしたり、果実を丁寧に搾ってジュースにして飲んだり、甘味などに加工して食べられています。
日本では青森県が一番多く生産している場所であり、欧米から昭和50年代に苗木を輸入して栽培を始めました。
この「黒房すぐり」はユキノシタ科に属する果実であり、実を傷つけないよう手摘みして収穫するところもあります。
ブルーベリーより4倍もの抗酸化物質のアントシアニンやカルシウム、ビタミンC、βカロテンなど様々な栄養素を含むのも魅力です。
「カシス」とは?
フランスでは「黒房すぐり」を「カシス」といい、ユキノシタ科のスグリ属になるフサスグリです。
欧米ではジュースにしてよく飲む、とても身近な果実になります。
効果としては、眼精疲労を改善する働きがあったり、緑内障の症状を遅らせるといったような効果を発揮する果実です。
多くのポリフェノールを含むため美容効果に優れていたり、血流不全を改善するなど様々な効果をもたらします。
明治時代になると日本国内でも食べるようになり、現在では東北や北海道といった夏場でも比較的気温が低い土地で栽培している果物です。
直径は8から10mmとばらつきがありますが、パイやジュース、ゼリーといった様々な加工食品にされています。
「黒房すぐり」と「カシス」の違い
「黒房すぐり」と「カシス」の違いを、分かりやすく解説します。
どちらもアントシアニンやビタミン類、カルシウムといった肌や骨に良い成分が入っている果実を指しますが、青森県で作られているカシスを「黒房すぐり」と売り出しています。
真っ黒な果実からこのような名が付き、丁寧に手摘みで収穫している果実です。
もう一方の“cassis”と書く「カシス」は欧米原産の果実ですが、今ではアジア諸国でも食べたり、飲料にして飲まれています。
フランスが原産の「カシス」といった方が世界中で浸透していて、日本では「黒房すぐり」というところが違う点です。
まとめ
どちらも同じ果実を指すものですが、海外と日本で浸透している言葉に違いがありますので、場面によってうまく使い分けてみるといいでしょう。