この記事では、「ウール」と「カシミア」の意味や違いを分かりやすく説明していきます。
「ウール」とは?
駱駝【らくだ】やアルパカ、羊といった毛を「ウール」といいます。
この中でも服や毛布まで幅広く使われているものが羊毛であり、上質な「メリノウール」は品質に最も優れていると人気を集める素材です。
アンゴラはとても柔らかく、滑らかで上質な毛並みが魅力的な素材であり、ベレー帽やセーター、下着などの毛織物は高級品として扱われています。
大量生産するため中国でも飼われ、バリカンで頭の毛以外を一気に剃っていき、その毛は服やファッション関係に使うわけです。
「カシミア」とは?
インドの北部にあるカシミール地方で飼育された頭数が少ないカシミヤヤギの産毛を「カシミア」といいます。
かなり希少性が高い産毛を集めて作った毛で、若いヤギからとれる量はマフラーを作るだけで一頭分もの毛が必要になるほど貴重です。
そのため市場では高値で売買されています。
消費者庁の家庭用品における品質表示法に登録されている正式名称は「カシミヤ」であり、軽いのに暖かさが保たれるといった利点があるところも高価になるわけです。
「ウール」と「カシミア」の違い
「ウール」と「カシミア」の違いを、分かりやすく解説します。
欧米、ニュージーランド、中国、イラン、オーストラリアといった様々な場所で飼育されている「ウール」の素材となる羊は、「カシミア」が取れるカシミヤヤギよりも10倍の数が飼われています。
1頭あたり取れる毛は4kgにもなるため比較的安く売買されているのです。
もう一方の「カシミア」は「ウール」よりも品の良い光沢が出たり、肌触りがとても滑らかです。
原産はインドのカシミール地方に生息する「ウール」用の羊よりも10分の1程度しかいないのと、1頭あたり多くて250gしか毛が取れないため希少性がかなり高いカシミヤヤギの毛は高額で取引されます。
毛を刈るときは丁寧に櫛ですいていくため時間と労力を必要としますが、「ウール」はバリカンで一気に素早く刈り取ります。
まとめ
どちらも羊毛を指すものですが、毛が取れるヤギの違いや品質、価格が異なりますので、自分なりに2つの毛を調べてみるといいでしょう。