以前は、公の場所で使われることがなかった言葉が、普通に使われるようになることがあります。
たとえば、「あたし」という表現ですが、以前は一部の人たちが話し言葉でのみ使っていた言葉でしたが、現在ではどこでも使われる言葉になっています。
それでは、この「あたし」とはどういう意味でしょうか。
また、「わたし」とは、どう違うのでしょうか。
この記事では、「あたし」と「わたし」の違いを分かりやすく説明していきます。
「あたし」とは?
「あたし」とは、特殊なシチュエーションで使用される一人称の言葉であり、多くの場合は女性が使用します。
もともとは、後述の「わたし」すなわち「私」という言葉を発音しているなかで、「わ」にアクセントを置くことで若干発音が変化したものです。
しかし、通常は「あたし」と文字で表記されることはありませんでしたが、小説や歌詞の中で頻繁に使用されるようになったことをきっかけに、書き言葉としても一般的になっています。
「わたし」とは?
「わたし」とは、最も一般的な一人称の言葉であり、男女やシチュエーション、話し言葉や書き言葉に関わらず使用されているものです。
もともとは漢字の「私」を発音したものですが、現在ではビジネス文書や公式の場所以外では「わたし」という表記をつかうことも多くなっています。
「あたし」と「わたし」の違い
「あたし」と「わたし」の違いを、分かりやすく解説します。
この2つの言葉は、自分のことを指すための言葉として使用されるという部分では同じですが、使われるシチュエーションが大きく違います。
つまり、「あたし」に関しては、かなりカジュアルな場所で、同年代の人たちがほとんどであるようなケースの主に話し言葉として使われますが、「わたし」の場合は、それ以外のほとんどのシチュエーションで使用される便利で危険がない言葉です。
まとめ
この記事では、「あたし」と「わたし」の違いを、解説してきました。
この2つは、もとは同じ言葉であったはずなのに、前述のように、「あたし」は男性は使わない言葉になっています。
それでは、男性の一人称で「あたし」と似たようなニュアンスで使われる言葉はなんでしょうか。
これは、人によって受け取り方が違うと思われますが、ひらがな表記の「ぼく」が若干近いでしょう。
また、関西における「わい」というのもかなりカジュアルであるという意味では似ているかもしれません。