この記事では、「金声玉振」【きんせいぎょくしん】と「知徳兼備」【ちとくけんび】の意味や違いを分かりやすく説明していきます。
「金声玉振」とは?
人に自慢できるほどの才知と、多くの者から尊敬される人徳がうまく調和している状態であることを「金声玉振」【きんせいぎょくしん】といいます。
元々は鐘を鳴らしてから音楽を奏でて、演奏を終えるとき玉石で作った馨【けい】を叩くことからすべてがうまく整った状態を表すわけです。
このような意味から、調和した知徳を持つ人を褒めるとき褒め言葉として使われています。
「知徳兼備」とは?
一般的な知識と正しい道徳があるといった意味も込めている言葉が「知徳兼備」【ちとくけんび】です。
人が知りえない知識さえ兼ね備えている人は、道徳を持った生き方ができるところに周囲の期待を集め、信頼される者になります。
この言葉の使い方としては、「知徳兼備に見える」といって、いかに賢く知識人に見えるか伝えて褒めるわけです。
このように、人から見ると素晴らしい、頭が良さそうと思う人に例えるときに使います。
「金声玉振」と「知徳兼備」の違い
ここでは「金声玉振」と「知徳兼備」の違いを、分かりやすく解説します。
才知と人徳が天秤にかけられたようにうまく調和して、我が物としている人を褒めるとき「金声玉振の持ち主だ」と尊敬するときに使います。
この知識と才能は人から尊敬され、敬われる人徳になるといった意味がある言葉です。
もう一方の「知徳兼備」は正しい道徳と知識を持つ人という意味があり、この2つを兼ね備えている人は周囲に尊敬され、愛される者になるといった褒め言葉になります。
「金声玉振」の例文
・『部長は金声玉振の持ち主であるため、部下によく慕われる』
・『大企業の社長秘書は金声玉振の女性がよく選ばれる』
「知徳兼備」の例文
・『妻は近所でも有名な知徳兼備で、美人と評判だ』
・『彼氏は知徳兼備な上に、英会話も堪能な学生だ』
まとめ
どちらも周囲から羨ましがられるほど自慢できるものを持つ人を指す言葉ですが、どのようなときに使えばより意味を強く表せる言葉となるか使い分けてみるといいでしょう。