この記事では、「遠交近攻」【えんこうきんこう】と「遠水近火」【えんすいきんか】の意味や違いを分かりやすく説明していきます。
「遠交近攻」とは?
近くにある国々を滅ぼし、自国の領土にするため遠くの国と結託して戦うことを「遠交近攻」【えんこうきんこう】といいます。
中国では度々このような戦法を用いて戦いが行われていました。
この戦法を生み出したのが政治家の范 雎【はんしょ】です。
このことから、海外の国と協力して隣国の自己中心な政治を改善させたり、力を強化して戦うといった場面で使われます。
「遠水近火」とは?
火事が起きたとき、家から遠い場所にある水では用を足さないので、近場の物を使うといった意味があるのが「遠水近火」【えんすいきんか】です。
このような意味から、遠い場所に住む人では急場の問題が起きても早く到着できず、役に立たないという意味で使われています。
そのため、遠くに住む人とは疎遠になり、寂しく感じるといった人の気持ちを表すわけです。
「遠交近攻」と「遠水近火」の違い
「遠交近攻」と「遠水近火」の違いを、分かりやすく解説します。
大きな大陸の中国では、領地を管理するためには遠方の複数の国と手を結び、隣国を攻めて倒すといった「遠交近攻」という戦術をよく取り入れていました。
この戦術であれば、隣国に領地を奪いとられず、しっかり守れる方法だったのです。
もう一方の「遠水近火」は遠い場所に住む人は急に起こる問題には対処できないので、解決できるだけの力にならないといった意味があります。
「遠交近攻」の例文
・『日本は米国と遠交近攻の関係を築き、北朝鮮からの攻撃を阻止する』
・『裏切った隣国に反省させるため、遠交近攻で攻め落とした』
「遠水近火」の例文
・『遠水近火な関係にならないよう兄とは定期的に会っている』
・『韓国に嫁いだ妹と遠水近火な存在になり、ずっと会っていない』
まとめ
とても似ている四文字熟語を2つご紹介しましたが、使い方が異なりますので、どのような場面で使えばいいか自分なりに考えてみるといいでしょう。