「詩」と「詞」はどちらも「し」と読みますがどのような基準で使い分ければいいのでしょうか。
今回は、「詩」と「詞」の違いを解説します。
「詩」とは?
「詩」とは、「言葉を連ねて合成される文学の一形式」を指す言葉です。
「詩」の使い方
言語を用いた芸術表現のことを文学と言いますが、数ある文学の形式の中でも最も古く最初に誕生した形式であるとされているのが「詩」です。
「詩」にはさまざまな様式がありひとつの定義にまとめるのは簡単ではありません。
一般的には言葉に気持ちや想いを込めリズムや語調に工夫をこらして叙情的に表現したものを「詩」と呼んでいます。
韻を踏んだり定められた語数にまとめたりなど様式として厳しくルールが決められているものもありますが、作者が思いのままに言葉を連ねて作る自由なものもあり世界にはさまざまな「詩」が存在します。
「詞」とは?
「詞」とは、「楽曲に乗せて歌うために書かれる言葉」を意味します。
「詞」の使い方
話したり語ったりするのではなく演奏される楽曲に乗せて語るための言葉を指します。
元々は一定のリズムで語ったり特定の節回しで述べたりする言葉を表していましたが現在は演奏される楽曲に乗せて歌うための言葉、つまり「歌詞」を指すものとして使われている言葉です。
曲に乗せずそのまま読むことも可能ですが本来は楽曲と組み合わせて使うべき言葉なのでそのまま読むだけでは魅力や内容が十分に伝わりません。
「詩」と「詞」の違い
一定のリズムや形式に当てはめて作成される言葉を用いた芸術表現が「詩」、楽曲に乗せて語るために綴られた言葉が「詞」という音楽を必要とするかしないかの違いで区別されます。
「詩」の例文
・『国語の授業で詩を読む』
・『俳句は詩の一種である』
「詞」の例文
・『曲が先で詞は後から書く』
・『悲しいメロディにぴったりな詞』
まとめ
「詩」と「詞」は似たような意味の言葉ですが明確な基準で区別されます。
それぞれの定義を正しく理解し使い分けてください。