この記事では、「行雲流水」と「虚心坦懐」の違いを分かりやすく説明していきます。
「行雲流水(こううんりゅうすい)」とは?
「行雲流水」とは、「流れる雲や流れる水のごとく、自然の成り行きに任せて行動することの例え」や「自然に移り変わり、一定の形や淀みを持たないことの例え」を意味する言葉であり、「流水行雲(りゅうすいこううん)」とも表現されます。
「行雲流水」の使い方
「行雲流水」は名詞として使われています。
また、元々の意味のほか、修行のために諸国を回る禅僧の例えとして使われるケースがあります。
「虚心坦懐(きょしんたんかい)」とは?
「虚心坦懐」とは、「わだかまりがなく素直な心で物事に臨むことやその様」を意味する言葉です。
「虚心(きょしん)」は「わだかまりがなく、ありのままを素直に受け止めることができる心の状態」を表し、「坦懐(たんかい)」も同じように「わだかまりのない、清らかな心」を表しています。
「虚心坦懐」の使い方
「虚心坦懐」は名詞としてや形容動詞として使われています。
「行雲流水」と「虚心坦懐」の違い
「行雲流水」は主に「自然の成り行きのままに行動すること」という意味を表す四字熟語です。
対して、「虚心坦懐」は主に「自然な心の状態で物事に臨むこと」という意味を表す四字熟語です。
したがって、「自然の成り行き」と「自然な心の状態」という点に2語の違いがあると言えます。
「行雲流水」の例文
・『彼は仕事をセミリタイアした後、行雲流水の生活を送った』
・『私は彼女の行雲流水な生き方に憧れている』
「虚心坦懐」の例文
・『何事も虚心坦懐の心構えで取り組むことが重要である』
・『彼は虚心坦懐な態度であるため、周囲からも慕われている』
まとめ
「行雲流水」は「流れる雲や流れる水のごとく、自然の成り行きに任せて行動することの例え」などを意味する四字熟語です。
そして、「虚心坦懐」は「わだかまりがなく素直な心で物事に臨むことやその様」を意味する四字熟語でした。
2語には「自然の成り行きに任せる」か「自然な心の状態で臨む」かという点に違いがあると解釈できます。