この記事では、「大胆不敵」と「明目張胆」の違いを分かりやすく説明していきます。
「大胆不敵(だいたんふてき)」とは?
「大胆不敵」とは、「肝が据わっていて、恐れ知らずなことやその様」を意味する言葉です。
「大胆」とは文字通り「肝っ玉が大きいこと」を表し、「不敵」とは「敵を敵とも思わず、物怖じしない態度」を表しています。
「大胆不敵」の使い方
「大胆不敵」は名詞としてや、形容動詞として「大胆不敵だ」などのように使われています。
「明目張胆(めいもくちょうたん)」とは?
「明目張胆」とは、「物怖じせずに、思い切って物事に当たること」や「遠慮せずに、公然と物事をやってのけること」を意味する言葉です。
「明目(めいもく)」は「目を見張って、物をよく見ること」を表し、「張胆(ちょうたん)」は「肝を張る」や「勇気を奮って物事に当たること」を表しています。
古代中国の書物「晋書」が出典ですが、後には「良くないことを公然とやること」というネガティブなニュアンスで多用されるようになりました。
「明目張胆」の使い方
「明目張胆」は名詞として使われています。
「大胆不敵」と「明目張胆」の違い
「大胆不敵」は主に「物怖じしない様子」を意味する四字熟語です。
対して、「明目張胆」は主に「物怖じせずに、物事に当たること」を意味する四字熟語です。
したがって、指し示しているのが「様子」なのか「行動」なのかという点に2語の違いがあると言えます。
また、「大胆不敵」は相手を褒め称えるときなどポジティブな意味合いで使われますが、「明目張胆」はネガティブな意味合いで使われることがある点にも違いが見られます。
「大胆不敵」の例文
・『彼の大胆不敵な戦略に周囲は思わず圧倒されてしまった』
「明目張胆」の例文
・『この人物は周囲の意見に耳も傾けず、明目張胆に不貞行為を働いた』
まとめ
「大胆不敵」は「肝が据わっていて、恐れ知らずなことやその様」を意味する四字熟語であり、「明目張胆」は「物怖じせずに、思い切って物事に当たること」や「遠慮せずに、公然と物事をやってのけること」を意味する言葉です。
指しているのが「様子」なのか「行動」なのかという点、「大胆不敵」は肯定的に用いられるが、「明目張胆」は否定的な意味合いで用いられることがある点に2語の違いがありました。