この記事では、「四面楚歌」と「五里霧中」の違いを分かりやすく説明していきます。
「四面楚歌」とは?
「四面楚歌」は「しめんそか」と読みます。
意味は「周囲が敵ばかりで、誰も助けてくれる人がいないことのたとえ」です。
集団の中で孤立してしまい、誰も味方がいなくて、寂しい、孤独などと感じる様子を表します。
「四面楚歌」の言葉の解説
「四面楚歌」は「四方から楚国の歌が聞こえる様子」を表す四字熟語です。
中国の歴史書「史記」に記されている故事に由来している言葉です。
楚の将軍「項羽(こうう)」が、漢の将軍「劉邦(りゅうほう)」の軍勢と戦った際に、夜になって四方を囲んでいる官軍から、独特な哀愁のある楚国の歌が聞こえてきたために、自軍は既に孤立してしまい、援軍はもう来ないことを悟ったことから「周囲が敵ばかりで孤立した状態にあることのたとえ」として使われる様になりました。
「五里霧中」とは?
「五里霧中」は「ごりむちゅう」と読みます。
意味は「あるものごとについて、先の見通しが全く立たず、どうして良いか分からないことのたとえ」です。
この先どうなるか分からないために、今何をするべきかも分からず、途方に暮れている様子を表します。
「五里霧中」の言葉の解説
「五里霧中」は「五理(約20メートル)先まで霧の中にある」という意味の四字熟語です。
中国の歴史書「御後漢書(ごかんじょ)」に記されている故事が由来です。
後漢の張楷(ちょうかい)という学士が、五里四方に立ち込める霧を生じさせて、姿をみえにくくする妖術を使ったとされていることから「先のことが全く分からず困惑することのたとえ」として使われる様になりました。
「四面楚歌」と「五里霧中」の違い
「四面楚歌」は「周囲が敵ばかりで孤立した状態にあることのたとえ」です。
「五里霧中」は「先のことが全く分からず困惑することのたとえ」です。
まとめ
今回は「四面楚歌」と「五里霧中」について紹介しました。
それぞれの違いを理解して、正しく使える様にしておきましょう。