この記事では、「主客転倒」と「本末転倒」の違いを分かりやすく説明していきます。
「主客転倒(しゅかくてんとう)」とは?
「主客転倒」とは、「主と客の力関係が逆になること」や「順序や立場などが逆転すること」、「物事の重要度を取り違えること」を意味する言葉であり、「主客顛倒」とも表記されます。
「主客転倒」の使い方
「主客転倒」は名詞としてや、動詞として「主客転倒する」などのように使われています。
「本末転倒(ほんまつてんとう)」とは?
「本末転倒」とは、「物事の大切な部分と些末な部分を取り違えること」を意味する言葉であり、「本末顛倒」とも表記されます。
「本末(ほんまつ)」は「根本的なことと枝葉のこと」を表し、「転倒」は「ひっくり返ること」を表しています。
「本末転倒」の使い方
「本末転倒」は名詞としてや、動詞として「本末転倒する」などのように使われています。
「主客転倒」と「本末転倒」の違い
「主客転倒」と「本末転倒」にはどちらも「物事の重要な部分とどうでもよい部分を取り違えること」という意味が含まれる四字熟語です。
したがって、2語は類義語の関係に当たると言えます。
2語のほかに、同じような意味を表す四字熟語には「舎本逐末(しゃほんちくまつ)」や「釈根灌枝(しゃくこんかんし)」などがあります。
「主客転倒」の例文
・『ポイントが欲しいために、たくさん買い物をするのは主客転倒とも言える』
・『国民の生活を充実させる名目で税金を上げるのは主客転倒だ』
「本末転倒」の例文
・『本末転倒も甚だしい言い分に思わず呆れてしまった』
・『太陽光発電システムのために、森林を削ることは本末転倒ではないだろうか』
まとめ
「主客転倒」は「主と客の力関係が逆になること」や「物事の重要度を取り違えること」を意味する四字熟語です。
そして、「本末転倒」は「物事の大切な部分と些末な部分を取り違えること」を意味する四字熟語です。
同じような意味を含めることから2語は類義語の関係に当たると解釈できます。