この記事では、「アルコール」と「エタノール」の違いを分かりやすく説明していきます。
「アルコール」とは?
「アルコール」には以下の意味が含まれています。
・「エチルアルコール(糖類のアルコール発酵によって生成される無色で香りのある液体)のこと」
・「酒」や「アルコール飲料」
代表的な「アルコール」として、「無水エタノール(エタノール濃度99. 5%vol以上)」、「エタノール(エタノール濃度95. 1%~96. 9vol%)」、「消毒用エタノール(エタノール濃度76. 9%~81. 4%vol)」の3種類が挙げられます。
「アルコール」=“alcohol”という名称ですが、“al”がアラビア語の定冠詞であることからアラビア語を由来とする説も挙げられていますが詳細は定かとなっていません。
語源と考えられているアラビア語の単語は「サラサラしている」という意味を表し、水よりもサラサラした性質を持っていることに因んでいるとも言われているようです。
また、イスラム教の聖典「コーラン」にある精霊や悪魔という意味を指す言葉「グール」が由来であるという説も挙げられており、1930年代にアメリカで禁酒運動が起きた際には、「アルコール」=「悪魔」として宣伝に用いられたという事例もあります。
「アルコール」は消毒液や燃料としての他、工業用溶剤や有機溶媒、試薬、洗浄剤など多くの用途で用いられています。
「エタノール」とは?
「エタノール」とは、「アルコールの一種であり、エタノール濃度95. 1%~96. 9vol%のもの」を指し、「酒精(しゅせい)」とも呼ばれています。
「エタノール」の利用の歴史は古く、いわゆる「酒」として飲料用として用いられてきました。
また、殺菌消毒用の薬剤として外科手術や感染防止の用途でも利用されています。
近年では、有害な排気ガスを発生させる炭化水素に代わり、よりクリーンに燃焼する「エタノール」を用いる技術が確立されています。
「アルコール」と「エタノール」の違い
「アルコール」と「エタノール」の違いを、分かりやすく解説します。
「アルコール」には代表的なもので「無水エタノール」、「エタノール」、「消毒用エタノール」の3種類があります。
「エタノール」は「アルコール」の中でも、エタノール濃度95. 1%~96. 9vol%のものを指す言葉です。
まとめ
「アルコール」は「エチルアルコール(糖類のアルコール発酵によって生成される無色で香りのある液体)のこと」、「酒」や「アルコール飲料」という意味を表す言葉です。
そして、「エタノール」は「アルコールの一種であり、エタノール濃度95. 1%~96. 9vol%のもの」を指す言葉でした。