この記事では、「いぶし銀」と「職人堅気」の違いを分かりやすく説明していきます。
「いぶし銀」とは?
「いぶし銀」は「いぶしぎん」と読みます。
「燻し銀」と表記することも出来ますが、一般的には「いぶし銀」が用いられています。
「いぶした銀」は、表面的な艶がなく華やかな色合いには見えないものの、素材は銀であることからとても希少価値の高い品物となります。
このように、決して表面的な派手さや主役的立場ではなくても、実力と価値を兼ね備え評価の高い状態であることを「いぶし銀」と表現しています。
「職人堅気」とは?
「職人堅気」は「しょくにんかたぎ」と読みます。
「堅気」とは、律儀で生真面目な様子を表す言葉です。
様々な分野で職人が活躍していますが、それぞれの職業特有の専門性や気質を表現し、その分野に精通している職人であることを指して「職人堅気」と言い表します。
ただし、一般的に「しょくにんかたぎ」を表記する際は、「職人気質」が用いられています。
「いぶし銀」と「職人堅気」の違い
「いぶし銀」という言葉には「ベテランならではの」といったニュアンスが含まれることから、例えば、スポーツ選手がベテランならではの技で、絶妙な“味のあるプレイ”を見せた場面で、「いぶし銀の活躍を見せた」といった表現で称えられることがあります。
ですから、派手な演出や魅せ方はなくても、経験と確かな技術に裏付けされた仕事ぶりが評価され、その行動や振る舞いを総じて「いぶし銀」と呼ぶわけです。
対して、「職人堅気」は、一般的には「職人気質」と書き表され、その職業に精通した高い専門性とプロ意識を兼ね備えた人を「職人気質」と表現します。
ですから、特定の行動や振る舞いを指す言葉というよりも、職人的な「人柄」を指す言葉と言えます。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
「いぶし銀」と「職人堅気」は、どちらも経験と実績を兼ね備えた人に対して使われる言葉ですが、「いぶし銀」はその仕事ぶりを指し、「職人堅気」はその「人柄」を指すことが分かります。
また、「堅気」という言葉自体は使われていますが、職人の気質を表すという意味において「職人気質」と書いて「しょくにんかたぎ」と読むことを覚えておくと良いでしょう。