モクモクと立ち込める気体を指す言葉として「煙」と「スモッグ」があります。
2つの言葉は具体的にどのような違いで区別されているのでしょうか。
今回は、「煙」と「スモッグ」の違いを解説します。
「煙」とは?
「煙」とは、「物質が燃焼したときに発生する色のついた気体」を指す言葉です。
「煙」の使い方
喉が焼けるときにモクモクと立ち上る気体を指します。
気体の中に微粒子状の固体や液体が浮遊しているもので主成分は炭素の微粒子です。
燃焼によって発生した炭素を主成分とする微粒子群が空気と混ざって空中に立ち上ったものが「煙」の正体です。
炭素は空気よりも重いので本来なら微粒子状になったとしても下に落ちますが、熱せられた空気は冷たい空気よりも比重が軽くなるため微粒子と熱い空気が混ざって形成される「煙」にはどんどん上昇していく性質があります。
「スモッグ」とは?
「スモッグ」とは、「微粒子が空気中に滞留し霧状になっているもの」を指す言葉です。
「スモッグ」の使い方
元々は「smoke」と「fog」の合成語で産業革命期のロンドンで頻繁に発生していた工場から排出される微粒子と霧が混ざってあたり一面に立ちこめていた汚れた霧に付けられた名称でした。
現在は大気汚染によって空気が霞んで見える状態を指す言葉として使われています。
「煙」と「スモッグ」の違い
どちらも空気中に空気以外の成分が微粒子として漂っているものを指します。
物質が燃える時に出る炭素を主成分とする微粒子によって発生するのが「煙」、大気汚染物質によって発生するのが「スモッグ」という原因物質の違いで区別されます。
「煙」の例文
・『火事の煙が流れてくる』
・『煙を吸わないように鼻と口をハンカチで覆う』
「スモッグ」の例文
・『光化学スモッグ警報が出た』
・『高速道路の上空にスモッグが発生している』
まとめ
「煙」と「スモッグ」は微粒子の種類の違いによって区別されます。
どちらも体にいいものではないので吸わないように注意しましょう。