「先物取引」と「空売り」の違いとは?分かりやすく解釈

「先物取引」と「空売り」の違いとは?違い

「先物取引」「空売り」はどちらも金融取引に関係する言葉です。

2つの言葉はそれぞれ何を意味しているのでしょうか。

今回は、「先物取引」「空売り」の違いを解説します。

「先物取引」とは?

「先物取引」とは、「将来のある時点での売買を現時点で約束しておく取引」を意味する言葉です。


「先物取引」の使い方

物価は需要と供給によって相場が決まります。

商品の価格が将来どのように変動するかは誰にも分かりませんが、商品を使って商売する人にとって将来いくらになるのか分からない状態は非常に不安定です。

将来の不安定さを解消するために考え出された取引の仕組みを「先物取引」といいます。

「先物取引」とは簡単に言えば将来の売買を予約する取引です。

ガソリンを例に挙げると現在のガソリン価格が1Lあたり150円だとしても1年後にどう変化するかは誰にも分かりません。

そのような不安定な状態を解消するために1年後に1Lあたり150円で一定量を売買する、と現時点で将来の価格と取引量をあらかじめ決めておき取引を予約しておく行為が「先物取引」です。

ガソリンを必要とする運送業者は価格の変動に関わらず1年後に予定していた150円でガソリンを仕入れられ、ガソリンの販売業者は将来値上がりして1Lあたり140円で仕入れられると予想していれば差額の10円がそのまま儲けになります。

その代わりに予想が外れていきり1Lあたり約60円に値上がりすれば10円の損失が発生します。

このような将来の取引を約束する仕組みが「先物取引」です。


「空売り」とは?

「空売り」とは、「株や債券などを人から借りて売ること」を意味する言葉です。

「空売り」の使い方

相場がこれから値下がりすると予想する場合、現在の価格で売ってから値下がり後に買い戻せば差額が利益になります。

値下がりによる利益を見越して人から借りた証券などを買い戻すことを前提に売る行為が「空売り」です。

「先物取引」と「空売り」の違い

将来の売買を約束する取引が「先物取引」、人から借りて借りて売る行為が「空売り」です。

「先物取引」は売りと買いの両方のポジションがあるのに対し、「空売り」は売りポジションのみです。

まとめ

「先物取引」「空売り」は全く意味が違います。

仕組みを正しく理解しないまま手を出すと大きな損失につながる可能性があるので言葉の意味を正確に知っておきましょう。

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